ただのプヲタだった私がリングサイドカメラマンに挑戦した話。~前編~
まえがき:私について
こんにちは、さかやき(@sakayaki_szk)と申します。記事を開いていただいてありがとうございます!
すでに私のことを知っていてくれている方には改めて、はじめましての方は私のことを知っていただくために少し自己紹介をさせてください。
私は普段、東京都内に在住していて都内の会社にて会社員をしています。
趣味は色々とあったのですが、数年前に当時仲の良かった先輩からプロレスを勧められて、プロレスの面白さに魅了され、以来プロレス会場によく訪れるようになりました。今では自他共に認めるプロレスファン、俗に言う"プヲタ"になりました。
プロレスは試合中の写真撮影が許可されていることも多いため、当初はスマホで撮ったりもしていたのですがとても人様に見せられるレベルのものではありませんでした。
そしてある時からプロレス会場には一眼レフなど本格的なカメラを持参して客席から撮影しているファンの多さに気が付きます。
それから程なく、SNSでファンの方が撮影した試合写真をよく見るようになり。その高クオリティな写真の数々に魅了されました。
そしていつしかこのような事を思うようになりました。
「絵を描くのは苦手だけど、写真なら自分にもできるかもしれないし
上手くなれば自分もSNS上で有名になれるかもしれない!」と。
今思えばそんな邪な考えのもと写真を撮り始めたのがスタートだったかと思います。
そして昔買ったものの使用機会が少なく、実家に眠っていた初心者向けの一眼レフを初めてプロレス会場に持ち込んだのが2017年の秋頃。
それから観戦の際には一眼レフを持ち出し、撮影した写真をSNSにアップするようになりました。そんなことを数年続けていたところ、世間はコロナ禍に突入しました。
「会場での観戦が出来ない=試合を撮影出来ない」という状況になり、今一度自分のプロレスを撮影することへの向き合い方を考えました。
悩んだ結果「もっと上手くなりたいから、この期間を使ってイチから全部見直そう」という結論に至りました。
プロレスに限らずスポーツを撮影されている方のブログ記事を読んだり、プロカメラマンの方のYouTube動画を参考にカメラの設定について勉強したり、プロレスのような屋内スポーツを綺麗に撮影するにはどのような機材を選べばいいかや、RAW現像ソフトを導入したりなど、とにかく毎日仕事をしながら写真の勉強をしていました。
そして2020年の夏ごろから現在のカメラまわりの環境を整えたことにより、特にこの1年ちょっとは「写真上手いですね!」など有り難いことに褒めていただくことも多くなり、プロレス写真を通じて新たな交流も増えました。
そして迎えた2021年9月某日、きっかけはとある方からの一言でした。
「さかやきさん、リングサイドカメラマンやってみませんか?」
プロレスを撮り始めて約4年、まさに青天の霹靂。
前置きが長くなりましたが、これはそんな客席からプロレスを撮り続けたプヲタが人生で初めて"リングサイドカメラマン"に挑戦した話。
最後まで読んで頂けたら幸いです。
リングサイドカメラマンとは
この記事を読んでくださっている方は少なからず1度はプロレスの観戦経験のある方(会場でも映像でも)かと思います。
なので今さら説明することも無いかと思いますが、念の為ご説明させていただくと、まずはこの写真をご覧ください。
この6番と9番と書いてあるビブスを着てカメラを構えている2人が「リングサイドカメラマン」と呼ばれる人たちです。
その名の通りリングサイドでリングに張り付いて試合の写真を撮る人たちのことです。
主にプロレス専門誌やウェブ媒体に載せる写真を撮っている人たちで、出版社や新聞社の社員だったり、フリーランスで活動している方だったりと様々です。
過去に全日本プロレスやランズエンドといった団体のお客様向けイベントの一環として、お客さんにリングサイドカメラマンを体験させるといったイベントを企画しているのは知っていたのですが、なかなか縁がありませんでした。
つまるところあまり素人が簡単にやらせてもらえる仕事では無いと思っているのですが、そんな大役をどうして請け負うことになったのか、その経緯は次の章にて。
きっかけは一通のダイレクトメッセージから
9月4日、私のツイッター宛にある方からDMが届きました。
DMの送り主は日頃仲良くさせていただいていて、プロレス写真界隈で個人的に憧れの存在でもありますnorihon(@norihon)さんからでした。
norihonさんからのDMの内容は「10月30日は某団体の興行に行くかどうか」といった内容でした。
元々その興行に行くつもりではあったのですが、まだチケットは手配していなかったのでその旨を伝えました。
その時はそれでやり取りは終了しました。
9月11日、再びnorihonさんからDMが届きます。
たまたまその日は同じ団体の大会を見に行く予定があったので、「10月30日のチケットをまだ買っていなかったら試合前にお話したいことがある」という内容でした。
「相談したいことってなんだろう?」と思いながら会場に着き、norihonさんを見つけたので声を掛けさせていただいたところ、私のプヲタ人生を大きく動かすことになった一言を聞くことになりました。
「さかやきさん、リングサイドカメラマンやってみませんか?」
「鳩が豆鉄砲を食ったよう」とは正にこのこと。全然予想していなかった一言に思考停止してしまいました。
実を言うと「リングサイドカメラマンをやってみないか」という話は今回が初めてではありませんでした。
私の友人が、とある団体を主催している方とお知り合いとのことで「知り合いでカメラマンをやれそうな人を紹介してほしい」という依頼を受けたところ、有り難いことに私を推薦したいと言っていただいたことがありました。
しかしながらお話を頂いた直後から日本はコロナ禍を迎えることになり、その団体は活動が出来ずカメラマンの話も結局受けずじまいになってしまいました。(いずれ活動再開の際にはオファーいただければ嬉しいです)
そんなことで、結局自分には縁のないものだと勝手に諦めていたので千載一遇の大チャンスが巡ってきました。
しかし生粋のネガティブ人間なので「そんな大役を私がやっていいのか?」という考えがすぐに浮かびました。
無理だったら断ってもいいとも言われたのですが、尊敬するnorihonさんから自分を推薦したいと言っていただいた嬉しさ、「めったに無い機会だから絶対やったほうがいい」と親友からの後押しもあり、不安でいっぱいながら正式にオファーを受けることにしました。
オファーを受けたのはこんな大会
半ば勢いでリングサイドカメラマンのオファーを受けてしまったのですが、オファーを受けた大会の概要を書いていこうと思います。
オファーを受けたのは「KGF NEXT vol.2」という大会でした。(画像は公式ツイッターより拝借)
KGF NEXTとは横浜は関内にあります「プロレスバーBAR045」が興行主となり開催している大会です。前回は「Be a HERO GIRLS~横浜女子プロレスまつり~」という大会タイトルだったのですが、今回は2度目の女子プロレスの大会として開催されました。
以下公式ツイッターより
関内のプロレスを盛り上げられたらと思い、2020年4月に横浜プロレス実行委員会(仮)を発足し、関内からプロレスを発信していきます!2020年10月24日(土)にはBe a HERO GIRLS〜横浜女子プロレスまつり〜・2021年6月26日(土)にはKGF NEXT vol.1を開催しました!KGF NEXTに名前変更
何を隠そう第1回目の「横浜女子プロレスまつり」及び「KGF NEXT vol.1」のリングサイドカメラマンを務めたのがnorihonさんだったのです。
今大会も本来であればnorihonさんがオファーを受けていたのですが、どうしてもスケジュールが合わず「他にカメラマンを出来そうな人を探してほしい」と興行主の方から依頼をされたところ私に白羽の矢が立ちました。
当日の対戦カードは以下画像にて。
※第3試合に出場予定だった花園桃花選手は前日の試合で負傷したため今大会は欠場となりました。第3試合のみ関口翔選手VS中森華子選手VS笹村あやめ選手の3Way戦に変更となりました。
まずオファーを受けた時点では出場選手やカードが発表される前だったのですが、蓋を開けてみたら女子プロレスの第一線で活躍されている方ばかりだったので「初めてリングサイドカメラマンやるには荷が重すぎないか?」と思うほどの豪華な大会でした。
9月25日(土)、興行主の方たちにご挨拶
こうしてリングサイドカメラマンをやらせていただくことになり、まずはじめに興行主であるBAR045様にご挨拶に行くことになりました。
9月25日(土)、その日はKGF NEXT vol.2が開かれる予定である横浜ラジアントホールにて「暗黒プロレス組織666」の興行があったため、大会後norihonさんに案内していただきながらBAR045様に伺いました。
短い時間ではあったのですが、オーナーであるRyoさん(@kgf0822)とスタッフのうめちゃんさん(@umeko7030)にご挨拶させていただきました。
お店の存在は知っていたもののお伺いする機会が無く、初対面で緊張したのですがとても親切でフランクに接していただけて安心しました。
軽く概要を説明していただき、リングサイドカメラマンをやる上でのアドバイスをいただいたり、連絡手段としてうめちゃんさんとLINEを交換させていただいてその日は終わりました。
それから10月30日の大会当日までプレッシャーに押しつぶされそうになりながら過ごした濃密な1ヶ月がはじまりました。
中編に続く。