衝動散歩録⑥ 〜夏の香りと木漏れ日カーテン〜
また、逃げ出してしまった。
コンクリートの地面から。
口元の布切れを外して、
湿気臭い水の匂いと、荒々しい草いきれを、
思い切り吸い込みたかった。
日は傾き、灰色の土に仕方なく足を置いたとき、
あの曲のフレーズが頭をよぎる。
「今日で夏が終わるなんて」
「誰が決めたと言うのだろう」
Flom 2021.8.25 また、逃げ出してしまった。 コンクリートの地面から。 口元の布切れを外して、 湿気臭い水の匂いと、荒々しい草いきれを、 思い切り吸い込みたかった。 日は傾き、灰色の土に仕方なく足を置いたとき、 あの曲のフレーズが頭をよぎる。 「今日で夏が終わるなんて」 「誰が決めたと言うのだろう」 Flom 2021.8.25