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【ADVゲームレビュー】封鎖された魔王城からの脱出 / リアル脱出ゲームオンライン (2021)

封鎖された魔王城からの脱出

2020年にリリースされた「封鎖された人狼村からの脱出」の第二弾的なオンライン版のリアル脱出ゲーム。

「封鎖された人狼村からの脱出」のリメイク版をプレイし終えたので、その流れで挑戦。
本作は、RPGゲームの世界観で、勇者団の一員として魔王に挑む形だ。
ゲームのルールはほぼ踏襲。
9人の勇者たちと通信魔法を使ってリモート会議の形式で戦略を立てていくパートと、モンスターの特性を暴くために暗号を解くパートに分かれて、各ブロックを攻略していく。
終盤まで汎用的な謎解きが続いた前作に対して、ブロックごとに中ボス戦が用意され、ストーリーに即したひらめき問題が挟まるので、没入感は更に高まったと言えるだろう。

主人公は、村を魔王の攻撃魔法で滅ぼされたナーゾ。
暗号解読が得意な"解読勇者"として、先に魔王城に乗り込んで、地下牢に閉じ込められてしまっている勇者たちに、脱出のための知恵を出すポジションだ。
9人の勇者は、透明になる能力や、モンスターと話す能力など、それぞれに特技を持っている。
能力を上手く使ってモンスターを封じ、アイテムを手に入れ、地下牢からの脱出、および魔王にかけられた呪いの解除を目指していくのが主な目的なのだが、この手の謎解きらしい俯瞰的なひらめきや、動画ならではの謎もあって、更にバラエティ性が高まった印象である。

謎解きの難易度は、特に上がった感はなく、易しめ。
その意味では、やや作業感はあるのだが、キャラクターの個性が強く、どんでん返し的な結末も、なかなかのインパクト。
最後の1行で景色がひっくり返るミステリー的な感覚を、リアル脱出ゲームで味わえるとは。
第一弾からの続きでプレイすると薄まる部分はあるにしても、単体で比較すると、確かにこちらのほうがドキドキワクワクは強いだろう。

残念だったのは、エンディングが静止画中心であったこと。
「封鎖された人狼村からの脱出」はリメイク版をプレイしていたこともあって、ラストシーンも迫真の演技を見ることができた。
本作でも、リモート会議は実写のキャストで演じているのだが、キャスト的にはいよいよ見せ場、というタイミングにイラストのみで展開されるのは拍子抜けというか、期待しすぎてしまった感が。
魔王やモンスターのヴィジュアルや、魔法表現など、謎解きコンテンツに求めるには難しいのは理解するのだけれど、中ボス戦なんかにも動画が挿入されていたら盛り上がっただろうな、と思わずにはいられない。

#全力で推したいゲーム


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