有職紋様(ゆうそくもんよう)とは
本来、『有職(ゆうそく)』は『有識(ゆうしき)』と呼んでいました。
我が国の律令政治は中国の隋(ずい)や唐の制度を倣って始まりました。
政治を司る為に、国の所持に対する正しい判断と知識を常備していることの必要性と、その時々のことを子細に記録しておくことの常用性がありました。
最初は、そうした知識や経験を有する者を『有識者』として待遇をしていたのですが、次第に官職として取り上げて地位を与えるようになりました。
そこで、有識者の職分という意味で『有職』の言葉が使われるようになりました。
さらに、故実に携わる有職を『有職故実』、そこで用いられる文様を『有職文様』と称するようになりました。
有職文様には、建築物から調度品、衣料に関わるものまで広くありますが、特に宮中の官服としてあった袍(ほう)の織文や、各家が専用した衣服の織文様は、身分や地位、血脈の尊卑を伝える極めて重要なものとして取り扱われました。
天皇の桐竹鳳凰文や皇太子の鴛鴦丸(えんおうまる)、高位臣下の雲立涌など、多数の文様が今日まで残っています。
有職紋様例、『雲立涌文様』『浮線綾文様』『輪無唐草文様』『唐花七宝文様』
『桐竹鳳凰文様』『屋形文様』『刺車文様』『鶺鴒文』
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●成願義夫 Jogan Yoshio プロフィール
伝統文様研究家、装飾画家、アートディレクター、着物デザイナー、グラフィックデザイナー、伝統産業商品開発アドバイザー
株式会社京都デザインファクトリー 代表取締役社長
●代表作と最近の活躍
関西国際空港の初代ウエルカムボードのデザイン。
長野県善光寺の納骨堂の納骨壇の扉デザインの他、納骨堂のデザインは多数。
サッポロビールワインラベルなど、手がけたデザインは多数多岐に渡る。
●近況
2018年、秋、成願がデザインした金属製スマホケースが英国ウェールズ国立博物館に永久保管決定。
2018年、冬、和柄をテーマにした民放テレビ番組に解説者として出演。
2019年、春、ジョルジオアルマーニビューティー主催のイベント講師に招かれる。
2019年、夏、京都駅ビルのフォトスポット四箇所のデザインを手がける。
2019年、秋、京都高島屋のバイヤー向け『伝統文様勉強会』講師を務める。
2020年、埼玉県秩父市の招きで2日間に渡り講演会と伝統デザイン勉強会を開催。
2022年、NHKのテレビ番組『美の壷』に出演。
●近年はグラフィックデザイナー、壁面装飾画家、着物デザイナー、伝統文様研究家、伝統産業の商品開発アドバイザー、講演家として、テレビなどにも出演し、幅広く活躍中。
著書は、和柄デザイン素材集を10冊以上執筆。総販売数は40万冊を突破。
また、著書の大人の塗り絵『和柄のヒーリングぬり絵ブック』(PHP研究所発行)は、累計7万冊を突破していまだにロングセラーを続けている。
成願の和柄デザイン素材集は日本中のデザイン事務所に、必ず1冊以上置かれていると言われている 。