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クリムトは、日本の落款にも影響を受けていたのです。

クリムトは日本の芸術や工芸にインスパイアされて、様々な作品を生み出しているのは皆様もご存知の通りです。

実は、日本の落款にも注目していたのです。
落款をサインとは別のアイコンとして捉えていたようです。



落款は、絵師や書家が自らの作品に押す印であり、日本の伝統的な署名方法の一つです。クリムトは、日本の芸術家が作品に自分の印を入れるこの習慣に着目し、落款が画面を引き締める役目をしていることに気づき、自身の作品にもそれを取り入れました。




クリムトの作品に見られる四角い枠の中に配置されたサインや、縦書きのように並べられたイニシャルのデザインは、日本の書画に見られる落款の形式の模倣ですね。

彼が所属していた ウィーン分離派(Vienna Secession) では、日本の美術を積極的に研究しており、クリムトもその影響を大いに受けていたのです。



クリムトは、日本の装飾美や表現方法や構図にインスパイアされただけでなく、芸術家としてのアイデンティティの表現方法にも日本の影響を受けていたことを示唆(しさ)しています。

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成願 義夫


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成願 義夫(ジョウガン ヨシオ)
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