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日本人は「雷」をなぜ「稲妻」と呼んだのか?

古来より自然を崇拝してきた日本人は、その移ろいゆく姿やあらゆる天災を、神々からの深遠なメッセージとして受け入れ、そこから神の真意を読み取ろうと努めてきました。

春夏秋冬の規則正しい移ろいは、人々が絶望に沈むことなく、最低限の未来予測を可能にし、希望の灯を絶やさぬように導いていたのです。

しかし、その四季の循環もまた、単なる規則性の繰り返しではなく、不規則性の中に連なる自然の変化であり、時折顕れる自然の猛威は、常に人間に適度な緊張感を与え続けていました。

人々は、自然現象のすべてが神の行いであり、神の意志を示すものと捉え、「神様のなさることに悪い意味などあろうはずがない」と信じて生きてきたのです。

その視点からすれば、天災もまた神からの祝福と見なされたのです。

例えば、かつて人々が地震の次に恐れた雷も農耕に必要な神の恵み、つまり「雨を呼ぶもの」と意味づけ、豊作につながる吉兆と捉えて「稲妻」と言う名を与えたのです。

こうした自然の営みへの独特の解釈が、日本人に究極のポジティブシンキングを授けたのです。

そして、このポジティブシンキングこそが、世界中の人々に「奇跡」と讃えられた、第二次世界大戦後の焼け野原からの驚異的な復興と、その後の繁栄の秘密なのです。

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成願 義夫(ジョウガン ヨシオ)
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