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未熟者、筆を選べず・ 成願義夫記
「弘法筆を選ばず」は、空海(弘法大師)の言葉ではありません。
空海は『能書は好筆を用う』と断言しております。
つまり、「優れた書家は良い筆を使う」と言う意味です。
『弘法筆を選ばず』ということわざとは正反対の意味ですね。
これは、空海以外の誰かの浅はかな理想論です。
ところで、ゴルフ界のスーパースター、タイガーウッズはプロになり、日本の三浦技研のアイアンと出会って急激にその実力を上げていきました。
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彼は様々な大会で好成績を上げ始めた頃、そんな彼の実力と人気に目をつけた、タイトリストと契約することになりました。
この時、タイガーウッズはあり得ない契約条件をタイトリストに提示しました。
なんと「三浦技研のアイアンをこのまま使わせて欲しい」と、それが譲れない必要条件だと。
どうしてもウッズと契約したかったタイトリストは、その要求をのみ、ウッズモデルアイアンを三浦技研に発注したのです。
これがどれほど異例なことであったかはゴルフをしない皆様にもお分かりでしょう。
その後、ナイキも同じ条件でウッズと契約しています。
ナイキもしかたなく三浦技研にウッズが使用するアイアンを発注していたのです。
大手ゴルフ用品ブランドの常識を覆させたタイガーウッズも凄いのですが、ウッズにそこまで信頼された三浦技研も素晴らしいと思います。
つまり、タイガーウッズの道具へのこだわりが、彼を超一流のプロゴルファーに押し上げ、ゴルフ先進国アメリカのゴルフ用品メーカーのプライドまで捨てさせてしまったのです。
こうして、ウッズの全盛期は日本の三浦技研のアイアンが支えたのです。
しかし、当然のことですが一般ユーザーが購入したウッズモデルは三浦技研製ではありませんでした。
つまり、良い道具を見極めることができるのも一流の証だということです。
そして、その道具を使いこなす技量がなければ、どんなに素晴らしい道具に出会っても「宝の持ち腐れ」となります。
則、「未熟者、筆を選べず」
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和文化ビジネス思考 講師
成願 義夫
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