あなたも伝統の型を学んで人生を豊かにしませんか?
日本の伝統文化は型の継承で成り立っています。
伝統文化を継承する人の門下に入ると、理屈よりもまずは型の完全コピーが最優先されます。
型を身につけたら、自然に心技体が備わると云われています。
これは、長い年月をかけて日本人が生み出した最良の伝統文化継承方法です。
武道、華道、茶道、書道などの「道」がつく伝統は言うに及ばず、歌舞伎や能狂言などの芸能、俳句や和歌などの文学、懐石料理、作庭、建築、等々、ありとあらゆる文化の継承が型によって成り立っています。
「一芸に秀でる者は多芸に通ず」ということわざにもある通り、一つの型をマスターすると、他のことの理解度も格段にアップし、今まで見えなかったものが見えてきます。
日本では、物事の上達を「守・破・離」という三段回に分けて体系化していますが、「守」は型の完全コピーの段階です。
その後、アレンジできる「破」に上達し、そして自分の流儀や新たな型を創造できる最終段階が「離」です。
ところで、私の専門分野の伝統文様においても型が存在します。
文字通り形を表す型とは別に意味を表す型があります。
例えば、扇面文様は「末広」と呼ばれ、末広がりは「将来運が開く」という意味だとされています。
よって、扇面文様は繁栄を表す縁起の良い吉祥文様として、古来より日本人に好まれ、和服や家具調度品や小物に至るまで、扇子や扇面の図柄は多用されてきました。
しかし、扇面を逆さまに見ると「先細り」となり、全く逆の意味になります。
人間にはこのように、見なくてもよい物事のマイナス面にも着目し、不吉の意味を自ら掻き立て、不安を煽る性質があります。
日本の先人達はそんな人間が持つ弱さに打ち勝ち、心豊かに生きる為の方法を伝統文化の型を通じて私達に伝えてくれています。
当然、伝統文様の意味は、基本的に吉祥か、吉兆なのです。
むしろ、伝統文様には良い意味しかないと言っても過言ではありません。
伝統文様は、物事の良いところだけにフォーカスするという、ポジティブシンキングの基本を教えてくれます。
人生は単純です。
正、善、陽、美、愛を信じ求める人にはそれに相応しい人生が約束されます。逆に負、悪、陰、醜、憎を思う人はやはりそのようになります。
本阿弥光悦の言葉にある通り、
素直な心で物事を見れば、この世の全ては美しいのです。
「人生は思った通りにしかならない」とは、さる偉人の言葉ですが、これは究極の真理です。
日本の伝統文化の型は人を正、善、陽、美、愛へと導き、負、悪、陰、醜、憎から遠ざけてくれます。
道元は以下のように云っています。
「はなにも月にも今ひとつの光色おもひかさねず、はるはただはるながらの心、あきも又あきながらの美悪にて、のがるべきにあらぬを、われにあらざらんとするには、われなるにても、おもいひしるべし。」
以上を現代語訳すると
「花や月を見ても、そこに別の光や色を付け加えず、春はただ春ながらの心、秋は秋ながらの良さ/悪さがあり、それ以外のありようがないのである。いくら自分が自分でないものになろうとしても、結局、自分は自分でしかないことを思い知るべきである。」
つまりこれは、今、目の前にあるものを大切にしなさい、ということです。
1500年以上、伝統文化が継承されているこの国に生まれたことに感謝です。
だから、貴方も日本の『型』の学びを始めませんか?
武道、茶道、花道、書道、香道、俳句、日本料理、日本舞踊、和楽器、詩吟、伝統デザイン・・・etc。
このように日本には沢山の型が存在し、長い年月を経て継承されています。型を学べば貴方の人生はさらに心豊かになるでしょう。
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伝統デザインの型をお伝えしております。
成願義夫 着物図案教室
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