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Manchester City編:ゲームモデルの作り方「13の行動」(応用編)〜セットオフェンス〜Vol.4

今回は、マンチェスターシティの行動4:「セットオフェンス」について。

本来なら、順番で行くと、行動3:「ダイレクトプレー」を書くはずなのだが、マンチェスターシティのゲームモデルには、「ダイレクトプレー」は存在しない。

正確に言うと本当は存在する。だが、それは、ゾーン1で、相手のプレッシャーが激しく、数的優位やオープンスペースを見つけられない場合に限り、ゾーン1から「ボール出し」をするのではなく、「ダイレクトプレー」を選択する。

「ダイレクトプレー」は1試合を通じて多くても10回あるかないか。少ないときは、0回のときもある。

もし、「ダイレクトプレー」を知りたい方は:ゲームモデルの作り方:13の行動(基礎編)〜行動3:ダイレクトプレー〜⑥を読んで見てください。



毎回になりますが、ゲームモデル:13の行動、ファクター(応用編)、セットオフェンスのファクターをご覧ください。


ゲームモデル「13の行動」

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ゲームモデルのファクター(応用編)

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セットオフェンスのファクター

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マンチェスターシティのシステムは攻撃、守備において、最低でも3つづつ存在する。

ここでは、セットオフェンスの配置オプションも紹介するが、マンチェスターシティの基本システムを4-3-3と考え、ゲームモデルを分析した。特に選手個人の役割については4-3-3システムに当てはめている。

「ボールを失った場合


セットオフェンスのファクター:

セットオフェンスのファクターは3つある。「攻撃の組織構造」は、組織的攻撃(ボール出し、前進、ダイレクトプレー、セットオフェンスを含む)についてのファクターになる。

「ファイナルゾーンのプレー」は、文字通り、ファイナルゾーン(ゾーン3)で行われるセットオフェンスについてのファクターだ。

「ボールを失った場合の良い準備が攻撃を補償する」は、セットオフェンス時にのみに現れるファクターである。

下の3つの定義を読んで欲しい。

攻撃の組織構造:
定義:

プレーの前進を容易にし、ボールを受ける選手がコンドゥクシオンをするのが有利になるように調整し、ライン間バランスを維持する目的でチームが採用する集団のポジショニングである。
ファイナルゾーンのプレー:対ゾーナル ディフェンス
定義:
プレーの前進中にチームの構造とポジショニングがセットされ、採用されたスタイルに応じて創造された有利な条件を利用する時。
ボールを失った場合の良い準備が攻撃を補償する:
定義:

ボールを保持しているチームが、ボールポゼッションを失った場合に実行するチームのアクションである。カウンターアタックを避けるために適切な配置にポジションを取る。


セットオフェンスのゲームモデルを作るときは、「攻撃の組織構造」については、組織的攻撃全てを含むので、組織的攻撃を考える時に「攻撃の組織構造」の一般的な基準/キーファクターを作る。

その他の2つ。「ファイナルゾーンのプレー」と「ボールを失った場合の良い準備が攻撃を補償する」の基準/キーファクターはこれから説明する。

そしてこの基準/キーファクターはマンチェスターシティのゲームを分析した結果に基づいている。



行動 4:セットオフェンス


ファクター:ファイナルゾーンのプレー:

一般的な基準/キーファクター
・ファイナルゾーン内の全ての動きと移動は、斜めに、できれば深さを持って実行されなければならない(ボールの状況に応じて)。

・選手は、ポジション優位を生み出すために、ライン上、ライン間に動いてボールを受ける。

 ・選手は選手間、ライン間にフリーマンを生み出すためにオーバーロードし、相手をピンどめする。

・選手は、サイドレーンにフリーマンを生み出すためにライン上、ライン間に位置して、相手をピン留する。

・スペースを作り、埋める。

 ・ボールがセンターリングされようとしている時、攻撃に参加する選手は、前もって決まっているスペースを埋める。

 ・優位性を創造するために特定のゾーンでグループ(2、3人)を見つける。

 ・スペースの使用は連続的に行われるのが好ましい。

 ・シュートゾーンを埋め尽くす。

 ・侵入したいゾーンは空けておいて、適切な瞬間に現れる。

 ・パスをした後、アクションを連続する(決してボールも選手も止まらない)。

 ・選手は、完全にマークが外れている状況のみ、止まってボールを受けることができる(ファイナルゾーンでは非常に稀な状況である)。

 ・3人目の動きと3on lineとサイの動きのコンビネーションプレー。

ファイナルゾーン(ゾーン3)では、「動きも、ボールも止めることなく、斜めに深く選手が動く」ことが基本的な原則である。この原則は、マンチェスターシティだからということではなく、フットボールのファイナルゾーンの攻撃における一般的な原則だ。




ライン間、ライン上とは?

「ライン上」とは、日本フットサル代表コーチである鈴木隆二氏が名付けた言葉だ。スペインでは選手間と言われていた。

ライン上は、ライン間と同じように、オフェンス選手が、位置的優位性を獲得するためのポジション取のことである。相手DFラインの間のライン上、もしくは相手DFラインとDFラインのライン間にポジションを取ることで、その選手もしくは周囲にいるチームメートが位置的優位性を獲得することができるようになる。

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