ゲームモデルの作り方:13の行動(基礎編)行動7 〜ボール出しへの守備〜Vol.9
「ゲームモデルの作り方:13の行動(基礎編)」も、いよいよ組織的守備に突入。今回は、ゾーン3における組織的守備:「ボール出しへの守備」についてのゲームモデルの作り方について書く。
下記の「ゲームモデル:13の行動」図を見てもらうとわかるように、組織的守備と組織的攻撃は、鏡のようになっている。
「ボール出しへの守備」のゲームモデルの作り方を知ることで、組織的攻撃の「ボール出し」を同時に理解できることだろう。なぜなら、「ボール出し」は、相手の「ボール出しへの守備」の配置、マークのタイプを知ることによって、オフェンス側の選手が、どこにフリーな選手ができて、どこにスペースがあって、どこに数的優位、質的優位、ポジション的優位ができるかを瞬時に分析し、対策を練ることが必要になるからだ。
1. ゲームモデル作り:ボール出しへの守備
組織的守備:「ボール出しへの守備」の章では、最初からゲームモデル作りから入る。どのチームも基本となる守備システムがあると思う。4−4−2、4−1−4−1など。
しかし、「ボール出しへの守備」をする目的は、できるだけ高い位置でボールを取り戻しショートカウンターを仕掛けることだ。そのためには、非常に激しいプレッシングによる「攻撃的プレッシング」が必要不可欠になる。
相手の「ボール出し(GKからのボール出し、ゴールキックも含む)」に対応する守備の配置とマークのタイプ、システムを監督やコーチは決めなければならない。それはきっと基本的な守備システムとは異なることだろう。
これから、「攻撃的プレッシング」の配置やマークのタイプの例を説明するが、それを自チームのゲームモデルに採用しても良いし、自身のオリジナルなものでも良いだろう。簡単に言うと、そのチームの選手に適合するもので、「攻撃的プレッシング」が上手く機能するのであれば、どのような方法でも構わない。
2. 守備の組織構造
この章は、組織的守備の最初であり、ゲームモデルを作る上において、重要となる「守備の組織構造」について説明する。
ファクター:守備の組織構造
定義:ボールポゼッションの回復を容易にする、ライン間バランスを維持することを目的として、チームが採用する集団のポジショニング。
守備の組織構造は、攻撃の組織構造と同じように、組織的守備の行動を全て網羅する基本的な守備のプレー原則だ。
3. 基準/キーファクター(守備の組織構造)
下記は守備の組織構造の一般的な基準/キーファクターである。
チームはボール、チームメート、相手、プレースペースとゴールに応じて動く。
守備ブロックの選手の配置は、短い距離(短く、狭く)。選手間の距離を自ゴールに近づくにつれて短くする。
ラインは他のラインに従って移動し、逆も同様である。
守備プロセスは、グラウンドの特定のゾーンから始まる。
可変性:守備の組織構造は、選手の特徴と相手チームの攻撃構造、同時にプレースタイルによって決定される。
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