Manchester City編:ゲームモデルの作り方「13の行動」(応用編)〜攻撃への切り換え〜 Vol.5
前回まで、マンチェスターシティのゲームモデル「13の行動」の
組織的攻撃:
1. ボール出し
2. 前進
3. ダイレクトプレー(マンチェスターシティのゲームモデルに存在しないので書いていない)
4. セットオフェンス
について書いてきた。
今回は、マンチェスターシティのゲームモデル「13の行動」の
攻撃への切り換え:
5. カウンターアタック
6. 攻撃の再構築
について書く。
ゲームモデル13の行動
この13の行動を毎回見て覚えてもらうと、ゲームモデルの構造の理解のベースが出来上がる。
ゲームモデルのファクター(応用編)
ファクターについては、ゲームモデルの作り方:13の行動(基礎編)の考慮するファクターと、この応用編のファクターとでは、応用編の方が、特に組織的攻撃のファクターが詳細になっている。
攻撃への切り換えのファクター
攻撃への切り換えの行動は2つしかない。ボールを取り戻したら、カウンターアタックをするのか、それとも攻撃の再構築をするのかだ。
行動5:カウンターアタック
現代フットボールにおいて、「カウンターアタック」をゲームモデルに入れていないチームはプロのレベルではないと考える。
一昔前のFCバルセロナであれば、ボールを取り戻したら、まず最初に考えるのは、ボールを保持するために行う「攻撃の再構築」が最優先であったように記憶している。
だが、現代フットボールは、組織的守備、攻撃から守備への切り換えの進化が目覚ましく、どんなにポゼッションスタイルを嗜好するチームであっても、ボールを取り戻した時に、最優先するのは「カウンターアタック」である。
相手ディフェンスの人数が多く、前方にスペースがない場合は、「攻撃の再構築」をして、例えば、GKにバックパスをして、全選手が組織的攻撃の配置につく時間を作る行動をチーム全員で実行する。
現在、ほとんどのチームは、ボールを失った場合、直ちに、凄まじい「カウンタープレッシング」でボールを取り戻そうする。ちょっと前までは、ボールを失った場合は、「後退」するチームも多かったが、プレッシングの進化により、プレッシングでボールを取り戻そうとするチームが増えたのだ。
グアルディオラのチームは、ボールを失うと直ちに「カウンタープレッシング」でボールを取り戻し、攻撃を続けるが、今ではどこのチームでもこのようなプレッシングをするチームばかりになった。
このような理由により、「攻撃への切り換え」は、ゲームモデルというより、プレー原則であると考えて欲しい。もちろん、マンチェスターシティの特徴もあるが、それは誤差の範囲だ。
「カウンターアタック」も「攻撃の再構築」もどこのチームも実行する。それがうまくできるか、できないかの違いしかない。
よって、この章では、マンチェスターシティを題材にしながらも、どこのチームにも当てはまる普遍的な「攻撃への切り換え」のプレー原則を書く。
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