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働くひとに憧れている
なりたいものがある、働くひと。
なんのこっちゃ。
子どもの頃、”私は大人になったら働くひとになる”と信じて疑わなかった。”働くひとになれる”と思っていた。
学校を出て、就職した。残業は多かったけど、週五日働いて土日は休み、実家暮らしだったけど、正社員として給料をもらって生活していた。
でも、先輩女性が結婚退職されたころから、歯車が狂っていった。
全部自分の肩にかかっているような気がしてだんだん苦しくなった、今から思えば適応障害だったのか…。感情の起伏が激しくなり、仕事中に涙が出て来て、これ以上働けないと思って退職した。私は働けないひとなんだと思った。
その後家電量販店でアルバイトをしていたが、夫となるひとに出会い、結婚した。そして専業主婦となった。
自分が結婚できるとは思ってなかった、でもその後四半世紀近く結婚したままだ。
それから永らく専業主婦だったが、次男が小学校にあがってから、パートで働き始めた。アルバイトは楽しかったから、正社員でなかったら働けるのではないかと思っていた。
その後パートや臨時職員などを経て、現在専業主婦である。
子どもが巣立つ頃には働くひとになっている予定だった…。
こんな私が育てたら、子ども達は働けないひとに育つのではないかとずっと不安だった。働くひとである夫に、「働くために必要なことは何だと思う?」と聞いたことがある。
夫は即「体力、根性、愛嬌」と答えた。
…なるほど、確かに私には体力がない。根性はあると思う。愛嬌は、若い頃よりマシである。
そしてそれは、そのまま我が家の子育ての指針となった。
この先永く働くひとになれるかどうかはわからないが、子ども達は二人とも就職した。
わたしもまだ、諦めてはいない。