「ふりかえりカンファレンス」に参加して、自チームのふりかえりについて考えてみた
はじめに
こんにちは!POLのmotikoma(坂本)です。最近、飼い猫の「あだ名:梅ちゃん」から嬉ガブ(嬉しさのあまり噛みつき)されて足がボロボロになってきました。よろしくおねがいします。
普段はLabBase(ラボベース)という研究を頑張る理系学生のための就活サービスでWebエンジニアをしています。
さて、今回は「ふりかえりカンファレンス」に参加してきましたので、参加後のふりかえりも兼ねて記事を書こうと思います。
参加してみた感想
普段何気なくやっているふりかえり。そういえば、自分たち以外のチームはどんな感じでやってるんやろ?というノリで参加したカンファレンスですが、期待通りふりかえりに関する様々な話が聞けて良かったです。
立場も視点も異なる発表が多く、共感したり、なるほどな!と思う点はいろいろありましたが、ここではピックアップして感想を書いてみたいと思います。
アジャイルの終わりとふりかえりの始まり / 平鍋 健児さん
平鍋さんがアジャイルを広めようとしてきた過程の話がとても面白かったです。2004年当時はなかなかアジャイルが広がらず、ウォーターフォールを否定すると多くの軋轢を生んでしまう。だけど、アジャイルなプラクティスを使って、現場をいきいきとさせたかったという話がエモくて素敵でした。「プロジェクトファシリテーション」という「プロジェクトの成功とともにエンジニアとして人生の時間の質を高める」ことを目的とした活動があったことを初めて知りました。また、発表の最中に「見返り美人図」が出てきたのですが、他の発表でも何度も出てきました。鉄板ネタなんですね。
シン・フリカエリ:|| / 小田中 育生さん
定期的なふりかえりはあらゆるカイゼンの起点になる。ふりかえりが当たり前になりつつある中でマンネリ化という問題にどのように立ち向かうかといった話でした。マンネリ化を起こすのは「心的飽和」というメカニズムにあり、同じ行為の繰り返しは緊張の緩和を招くと。そこで、マンネリ化してるなあと思う事象の「肯定的意図」に着目して、それを引き出すようにリフレーミングしましょうという話でした。例えば「同じことの繰り返し」を「かなり安定してきた」と捉え直すということですね。
また、ふりかえりの頻度についても融通無碍の精神で、常在ふりかえり、いつでも自由にふりかえれば良いという話がありました。スプリントの最後にふりかえりの時間を用意してあると、ついつい「うーん、これはふりかえりの時間で話せばいいかー」と思ってしまうことがありませんか?(私はあります)。また、直近の業務に近視眼的になっていて、もっと大きな視点でふりかえりした方がよかった...と思ったこともあります。
カンファレンスを通して感じたこと
他の発表者の方の話も聞いて思ったことですが、これまでの自分は「課題解決!アクションが大事!」という感じで、ふりかえりの課題解決の側面にばかり意識が向いていました。ふりかえりカンファレンスに参加して、ただの課題解決の場ではなくて、チームとして自分たち自身に向き合う場という側面をもっと大事にしていきたいと感じました。チームとして必要なタイミングで頻度も内容も自由にふりかえればいいんだなあと凝り固まった頭が解きほぐされた感覚があります。
「所属チームのふりかえり」について考えてみる
最後に所属しているチームのふりかえりについて紹介したいと思います。
ざっくりと「毎日のふりかえり」と「スプリントのふりかえり」があります。
毎日のふりかえり
所属チームではスクラムを参考にして開発を進めており、デイリースクラムを朝と夕方の2回開催しています。
基本的にはカンバンを見ながら、スプリントゴールが達成できそうかどうかという観点でお互いの状況について会話しているのですが、その際に「モヤモヤしていること」を話すようにしています。
例えば下記のようなモヤモヤ話が出てきます。
「このユーザーストーリー のサブタスクが思ったより苦戦していて、実装方法について迷っているんだよね...」
「実装していて気づいたんですけど、このユーザーストーリーの理由って、〜という認識で合ってますか?」
「このチケットを仕様通り実装することもできるんですけど、意図通りかどうか不安になって...」
なるほど!話しましょう! ということで、デイリースクラム後に関係者で集まってモヤモヤについてスウォーミングしています。
スクラムをベースとした開発を実施するまでは、「各自個人タスクを頑張るぞ!」という意識が強かった気がするのですが、現在は「スプリントゴールを終わらせるためにみんなで頑張るぞ!」という意識に変わりつつあり、モヤモヤに関する会話も増えてきた感覚があります。
とはいえ、まだモヤモヤの共有にタイムラグがある感覚があり、デイリーよりも小さな間隔で共有しやすくなるには何ができるかなあと思っています。
スプリント後のふりかえり
現在、週1でふりかえり(1時間)を実施しています。
チームリーダーがファシリテーターを担当しながら、時間配分を決めてFigma上で付箋を書いていく感じですね。付箋はWIN, LEARN, TRYという項目に分かれています。
ある程度付箋を書き出したら、思うがままに好きなだけアイコンを付けていきます(私も感謝の念を込めて1つ1つ丁寧にアイコンを置いています)
次に、似たような内容の付箋は近くに寄せてグルーピングしつつ、まとまりごとに会話していきます。まとまりごとに会話すると因果関係の可視化という意味で効果があると思っています(上の図ではやれていないですが、矢印などで関係性を記載するのも良さげです)
最後に、TRYに記載したアクションをJIRAのチケットに起こしてFinishです!
このスプリント後のふりかえりは自分がジョインする前から行われていたものです。ふりかえりカンファレンスに参加後、「チームメンバーへの感謝や共感を伝えやすいなあ」とあらためて感じました。もちろんTRYに記載したアクションを実行していくことを大事にしつつも、引き続きチームとして自分たち自身に向き合う場として大切にしていきたいなと考えています。
最後に
ふりかえりカンファレンスに参加して、ただの課題解決の場ではなくて、チームとして自分たち自身に向き合う場という側面を大事にしたいなと感じました。引き続きふりかえりを実践していきたいと思います。
POLも絶賛PdM, エンジニア採用中ですので、「ふりかえりめっちゃ好きやねん」という方がいましたら、ぜひ一度カジュアルにお話ししましょう!