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Firewatchをプレイした感想

 前からずっと気になっていて、やろうやろうと思っていたゲームを、このお盆の期間中にやっていた。
 「Firewatch」というゲームなのだが、もうかなり以前に発売されたゲームなので、語り尽くされてる感がすごいのだが、この際自分も語っておきたい。
 噂通りというか、クリアした後の余韻がなんとも言えないゲームだったので、どう説明すればよいのか正直よくわからない。

 ストーリーを簡単に説明すると、主人公はヘンリーという名の人生に疲れたオヤジで、森林火災監視員?だったかな、なんかそういう仕事に応募して採用され、とある森林地帯の管理を任されるようになる。そこでヘンリーは、上司であるデリダという名の女性から指示を受けつつ、森林管理にまつわる様々なミッションをこなしていくことになる。

 主人公はかなり広大な自然をまとった森林地帯を縦横無尽にかけめぐることになるのだが、上司であるデリダは離れた場所にある監視塔に常駐している為、基本的に無線でやりとりすることになる。なので、実際に彼女と顔を突き合わせて仕事をすることはない。デリダ以外にも登場人物は何人か出てくるのだが、彼らとも顔を会わせることなく、ひたすら孤独の中でゲームは進行していく。
 この、大自然の中にたった一人でほっぽり出される心細さみたいなものが、ゲーム中でうまく表現されていて、ある種独特の雰囲気をまとっているなと感じさせられた。
 で、この、ほぼほぼデリダと無線で会話しながら進めていくっていう形式が、何かに似ているなーって思いながら、でもうまく思い出せなくて、それでもやっぱり既視感あるよなーと思いながら、ずっとプレイしていた。

 物語は途中からミステリー要素が混じってきて、二転三転しながらも最終的に、苦い結末を迎える。このラストは自分的には、なんだーそういうことかーという、拍子抜けするような感じだったので、正直期待外れに感じてしまった。
 でもでも、いやこんなはずはないだろう、何か自分が気づいていない要素がこのゲームには隠されているはずだ、と思いもした。
 なので、ゲーム終了後のスタッフロールを眺めながら、スマホで「Firewatch 考察」と検索してみた。他のプレイされた方の考察記事がいくつかあがっていて、それらにさらっと目を通してみたところ「デリダが黒幕説」っていうのがあって、思わず膝を打ってしまった。
 あれだ、あれ、ポートピア連続殺人事件!
 そう、ずっと何かに似ていると思っていた既視感の正体が、今はっきりした。
 犯人はヤスだったんだ、と。
 そう考えると、色んな点で辻褄が合うような気がするし、なにより物語の意外性に深みが出てくる。ただ、はっきりとそうだとは明かされないまま物語が終わってしまうので、冒頭で書いたような、なんとも言えない余韻でもってこちらの心を締め付けてくるのだ。

 うーん、これは人にお薦めしたくなるゲームだ。その人がプレイし終わった後で、ああだこうだと共に語り合いたくなる。
 PCやMacやプレステとか、あらゆるプラットフォームで出ているし、値段も2000円くらいとお手頃なので、未プレイの方は是非やってみてほしい。

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