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ボクの住む街を感じる一日
今日は一日、ボクが住む街、四谷三丁目を感じる日だった。
来年の東京オリンピックのマラソン選手の選考競技会が今日、東京で行われたことはご存知なはず。
そしてその勝負を決する、コース一二を争う難所が実はうちの近所の四谷四丁目。
それで応援の人やマスコミがワンサと押し寄せざわついていた。
ボクはテレビ観戦。見慣れた家の近所の景色がテレビにうつる。そこにたくさんの人が集まり、走る人に声援送る。
「自分の街にオリンピックがやってくる」ということはこういうことなんだろうなんて思ってちょっとワクワク。
お昼前には競技は終わり、それでもしばらくは食事の場所を探す人たちでにぎやかで、それでちょっと遅めの昼食。
松井製麺所にやってくる。
お店に入ると奥のカウンターの中で奥さんがニコニコ手を振り出迎える。さっきまで本当に忙しかったんよ…、なんて世間話をしながら注文。
ずっと冷たいうどんをここでは最近食べてた。
けれどそろそろ熱いうどんの季節だろうなぁ…、とそれで熱いきつねうどん。
うどんの入った丼の上を覆い尽くして余りあるほどに大きなお揚げ。
関東ではなかなか見ないサイズで、けれど讃岐じゃこれが一般的。同じ食品でも土地が変わると微妙に異なる。日本の食の多彩で豊かを感じてニッコリ。
甘く煮込まれたシットリとしたみずみずしさで、それをめくると下にはうどん。
冷たいうどんと違ってやさしい表情。熱い汁の中に沈んで居心地良さげにゆれている。麺の角が壊れて若干丸くなり、壊れた麺が汁を濁らせとろみもつける。ほどよくやわらか。けれど芯の部分は硬さが残り、すするとヌルンと壊れた麺が唇撫でる。これもうまいな…、とウットリします。
ミニ牛丼をお供にもらう。肉うどん用に炊いた甘辛の牛バラ肉をつまみ上げては茶碗に盛ったご飯の上につるすようにして煮汁を落とす。それを何度も何度も繰り返し、ご飯を煮汁でビシャビシャにする。そこにたっぷり肉を盛り紅生姜のせ出来上がり。つゆだく状態のご飯がおいしい牛丼完成。
だからご飯はそれだけ食べても十分おいしく、肉をうどんの上にのっける。ネギに天かすをドサッと入れてグルンと混ぜるとそれらの味が汁に混じってなんともおいしい。
ズルンスルンとお腹の中に麺を収めて汁もゴクゴク。良き日曜のお昼なり。
夜は四谷三丁目の夏の終わりのお祭り。
例年、荒木町の公園で行われていた盆踊りが、今年は杉大門通りを通行止めにしてそこにあつまり盆ダンス。
浴衣姿の人たちに混じって踊って一汗流す。公園で輪になる踊りと違って通りで踊る踊りには人を招き入れる力がある…、って思ったりする。
小腹がすいたような感じで、尾張屋にくる。
長い間、食べてなかったカレー南蛮をどうにも食べたく、それでカレー南蛮そば。ぽってりとしたカレーに豚肉、シャキッとさせた玉ねぎが混じって出汁のコクは濃厚。細い蕎麦にたっぷり絡んで口の中へとなだれ込む。
カレー南蛮ほどお店によって味わい異なる料理はあまり他になく、好みの味を見つけるとそれが無性に食べたくなるけど、ここのほのかに酸っぱく旨味の強い味にはもう虜。汗をぐっしょりかきました。