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月命日のアワビにフカヒレ、小籠包
今年最初の月命日です。フカヒレで偲んでやろうと「天厨菜館」にやってくる。
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新宿高島屋のレストラン街の中の一軒。
大きな窓の向こうに西新宿の超高層ビルがあり、間に新宿駅上空の大きな空間。この上もなくダイナミックで都会的な景色が好きでよく来てた。
手軽な値段でフカヒレ料理がたのしめるのがありがたく、今日もフカヒレあんかけ炒飯と鮑とフカヒレの汁そばのセットをたのむ。
まず大根ときゅうりの醤油漬けがやってくる。
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これをタナカくんが大好きで、飲む予定がなくても紹興酒のオンザロックを一杯所望するのが常。
そういえば紹興酒って数あるアルコール飲料の中でもひときわカロリーが高いんですって!毒を飲んでたようなものだったんだなぁって反省します。
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あんかけ炒飯は黄金色の食べ物です。
まず卵炒飯が黄金色。
パラパラに仕上がっていて、そこに黄金色したフカヒレ餡をたっぷりかけて覆って仕上げる。
口に入れるとまずぽってりと餡がとろけて、パラパラ炒飯が舌を転がる。
ときおりプルンとフカヒレが奥歯に当たって潰れていくのが心地よく、口の隅々がよろこぶ感じにウットリします。
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そして鮑とフカヒレの汁そばがやってくる。
透き通った上湯スープに極細の麺。そこに鮑と黄ニラ、フカヒレの炒め物がのせられネギと青梗菜がちらかっている。
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スープがおいしいのネ…。
雑味がなくて塩の風味とスープ自体のどっしりとした旨みが味がしっかりととのうオゴチソウ。
麺は細いのザクザク歯切れて散らかる感じがまたうまい。
フカヒレの繊維のハリが麺に混じってアクセントになり、鮑のプルンとなめらかなことにもまたウットリ。
麺を味わうというよりも、麺の入ったスープを味わう趣向の料理で、知るまで全部飲み干してもお腹を重たくしないところが粋でよい。
小籠包が付いてきます。
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薄皮が中の餡を透かしてみせて、持ち上げれんげにのせて揺らすと中でタプンとスープが揺れる。針生姜を黒酢に浸してのせて風味を整え食べる。
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まずは生地をちょっと破ってスープをズズっと吸い込んで、それからパクリ。生地がとろけて中から豚ひき肉が崩れて出てくる。噛めばスープがジュワッと滲んで口の中をみずみずしくて消えていく。
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よきご馳走です…、ありがたし。