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しみ入るゴチソウ、たらんちゃんのブゴク
ひさしぶりに「たらちゃん」。
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東銀座のブゴク専門店にくる。
専門店にもいろいろあるけど、ここは1300円のブゴク定食一種類だけというこれ以上ない専門店。
お店に入るとタラの香りが鼻をくすぐる。
入り口脇の券売機も画面はひとつ。注文のボタンを押せばあとはお金を払うだけ。お店の人も人数を見てもう調理をはじめる。合理的。
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席につくとすでに冷たいコーン茶とスッカラチョッカラ、ムルキムチが置かれてる。スッカラはスプーン、チョッカラは箸、ムルキムチは水キムチ。
語感が良くて好きな言葉です。
ムルは水、大根を赤唐辛子と一緒に漬けて軽く発酵させたもの。お腹がスッキリして食欲湧かすよき前菜。
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女性だけでやっている店。
空気はおだやか、仕事もゆったり、丁寧です。
目の前では出汁をとるための昆布をひたすら挟で切ってる。
もうこの段階でおいしい感じてワクワクしてくる。
寸胴鍋で干し鱈をコトコト炊いて仕込んだスープを手鍋にとって、あらたな干し鱈と一緒に炊いてく。
最初はじっくり時間をかけて。
ほどよきところで強火にし、沸騰したら溶いた卵を落として熱が通ったところで器に移す。
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ブゴクができる間にご飯と薬味の唐辛子とオキアミの塩辛がやってきて、お待たせしましたとメインの器がコトリと置かれる。
湯気と一緒においしいい香りが湧き上がる。
ふわふわに仕上がった卵をスッカラで持ち上げてみる。一緒にほぐれた干し鱈がたっぷり混じってずっしり重い。香りがひときわ強くなる。
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どっしりとした旨みのおいしいスープです。干し鱈のゼラチン質が溶け込んでいるからでしょう…、軽いとろみを感じるスープ。そのスープを含んで固まった卵もぽってりなめらか、食べ応えがある。
干し鱈はザクっとこわれ、そのたび口にひときわ強い旨みが広がっていく。
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旨みだけじゃなく渋みに何かが焦げたような香ばしさまで感じるスープに、舌が少々疲れを感じたところでどうぞと白菜やニラのキムチがやってくる。
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スープに入れると辛味や酸味が混じって不思議と味がスッキリしてくるんです。何かを足すと余計味が濃くなるように思って普通。なのにスッキリするってちょっと不思議でオモシロイ。
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お腹に汗をかきながらハフハフ食べて器は空っぽ。おいしい滋養をいただきました…、オキニイリ。