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新橋に来たらビーフン東によらなくちゃいけない…。

新橋にきたら「ビーフン東」にこなくちゃいけない。
ビーフンと粽がおいしいので人気の店で、安いわけでなく、けれど流行ってる。
しかもお客様は老若男女というにふさわしい多様な人たち。渋いビルの渋いお店に若い女性が臆せず集まる。おいしいもののパワーは絶大ってしみじみ思う。オキニイリ。

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ビーフンは具材違いで並と五目と蟹玉の三種。
それぞれサイズが大中小。「中」が一人前とされていて、あとは小盛り、大盛りとわかりやすい。焼きビーフンとスープビーフンが用意されてる。都合、18種類のバリエーション。
それに粽…、ここでは台湾風にバーツァンと呼ばれているのが加わって36通りの注文ができる。とはいえ基本、ビーフンと粽しかない営業です。「五目焼きビーフンを小盛りで、バーツァン追加」がいつもの注文。今日もそれ。

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テキパキ料理が仕上がります。ビーフンをつくる人はひたすらそれだけ。粽を準備する人はただただそれだけ。見事な分業体制のもと、あっという間にテーブルの上は整います。

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小さなお皿の上に、あふれんがばかりの肉に野菜にエビに椎茸。ビーフンがすっかり隠れてしまうほど。竹皮の上にどっしり粽。スープがついてひと揃え。
ところでこの焼きビーフンがなんとも独特。
仕上がり真っ白。焼けてないんじゃないかと思って食べると、油の香りと塩味や旨味を十分感じる。歯応えザクザク。強烈なハリでバッサリバサバサ、口いっぱいに散らかっていく。

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茹でるのでなく熱湯に浸して戻す…、からなんだという。
具材の豚バラ肉は甘辛醤油味に煮込まれ、脂が抜けてホロホロ崩れる。
どこか醤油をかけた鰹節みたいな解け感があるのがたのしく、野菜もキチッと味がついてる。
そぎ切りにされた白菜がキュッキュと奥歯をくすぐるような炒め具合。
ニンジンはカリッと、ピーマンは青々しさを残した仕上がる。

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野菜の持ち味をそのまま食べてる…、って感じがステキ。
用意されてるニンニク醤油をちょっとかけると香ばしさが増す。おいしく焦げた麺を食べてる感じがするのがオモシロイ。

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脂をまとってツヤツヤ仕上がる粽の餅米。端で崩すと分厚い煮豚や椎茸、うずら卵がゴロゴロ転がり出してくる。

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芯まで味を含んで蒸されたもち米はむっちりもっちり。口の中をすべすべさせて、のちにねっとり。
じっくり蒸されてホロホロ繊維が崩れるようになった分厚い豚バラ肉。水を吐き出し縮んだ白身がブルンと歯切れ、ねっとり黄身がとろけだす鵜玉。味わい豊かなオゴチソウ。

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具材たっぷりの麺って、蕎麦もうどんもパスタもみんな具材が最後になぜだか残る。このビーフンも麺だけ先になくなっちゃった。残った炒め野菜に粽をあわせ炒め野菜をおかずにパクリ。

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肉の旨味がどっしりとしたスープでお腹をあっためて〆。満たされました、オキニイリ。


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