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寿司をつまんでうどんをすする新宿の午後

「立食い寿司みさき」で遅いお昼を食べる。

京樽系の回転寿司みさきの立ち食い業態。最近、ちょっとづつ増えてるみたい。立ちのすし屋っぽい店もみさきブランドで見かけるようにもなって脱回転寿司に一生懸命なように感じる。それもひとつの生き残り。
QRコードをスマフォで読み取りモバイルオーダーするシステム。
白髪のおばぁちゃまも器用に使いこなしてたりして抵抗は徐々になくなりはじめてる。お店の人とのやりとりがなくなっていくのはさみしく、けれどこれもしょうがない。

3貫盛りに力を入れているようで、貝3貫と江戸前3貫をたのんでみます。
真つぶ、赤貝、ほたてでひと皿。マグロの漬けに穴子に小肌。

どれもほどよく、中でもマグロの漬けのネッチリした食感にウットリしました。回転寿司のワンランク上って感じで決して悪くない。

入り口にかかった赤い暖簾に「特製赤シャリ」。
幟に「立食いで赤シャリ」と書かれているようにシャリを赤酢で仕立てているというのが売り。

シャリは確かに茶色みがかって、酸味にコクを感じておいしい。
ただ若干、しっとりしていて口の中でハラッとほどける感じが弱い。
好き嫌いはあるのだろうけど、ボクは散らかるシャリが好き。
回転寿司と違って一貫ずつたのめるところがおひとり様にはうれしくて、気になるネタを4貫ポチッと。

マグロの赤身に赤えび、真イカ、ウニの軍艦。
ひんやり舌に張り付いて、明るい酸味を残す赤身はなかなか上等。
生の赤エビはブルンと爆ぜるように壊れて甘みを残してねっとりとろける。真イカは甘く、ウニも香り華やか。お腹が落ち着く、オゴチソウ。

寿司を食べたら温かいスープ麺を食べたくなるのが悪いクセ。
できれば天ぷらそばがいい。
そうでなければ醤油ラーメン。
シンプルであればあるほどいいのだけれど、近所にあるのは冷たいそばは旨いけど、かけ出汁がパッとしないそば屋と神座。
どちらも気分にあわなくて、それでうどんを食べることにする。
「お茶漬けと肉うどんのえん」という店が近くにあって、一度食べて気に入ったとこ。
入り口におにぎりの売店。そこのイートインって感覚。

チェーン店で他のお店の主力はお茶漬け。だからここでもほとんどの人がお茶漬け食べてる。
お茶漬けと言って出汁かけ茶漬けで、出汁がおいしい。だからうどんも旨いのです。
安売りうどんじゃなくて肉うどんの専門店で、だから若干高めだけれどボクは好き。肉のダブルにきつねをつけて麺は並。
5分ほどで料理完成。さて食べる。

きつねが大きい。分厚いお揚げで三角形。
ただ四角いお揚げを切っているのじゃなくてはなからこういう形をしている。だから煮汁が中にたっぷり蓄えられてる。

お揚げをめくると甘辛に煮てほろほろ崩れるようになった肉がたっぷり。脂が甘くておいしくて、汁の上にも脂が滲んでキラキラしてる。
汁は明るい出汁色で西日本で食べるうどんのような風貌。

出汁を塩で味が整い、昆布や鰹節の風味を感じていい感じ。ゴクゴク飲める。
以前食べたときにはうどんがやわくてなめらかだった。それが好きで覚えてたんだけど、今日のは若干硬めになった。とはいえ讃岐うどんに比べれば十分やわくて汁との絡みも悪くない。

スルンスルンと味わってお腹いっぱい、あったまる。


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