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ビビンパ、プルコギ、本場のゴチソウ
ひさしぶりに夜の妻家房。一階がキムチや韓国食材を売ってるお店。狭くて急な階段を上がった2階が韓食堂。
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夜は気軽にお酒が飲めるムードもあって、ふたりの時にはよく来てた。
日本全国に同じ名前の店がある。
飲食テナントビルやショッピングモールなんかに多くて、ここが本店ってことになっているけど他のお店とここではまるで味が違うんです。
ここの料理は韓国出身の調理人が作ってる。子供の頃から慣れ親しんだ料理を勘や経験で仕上げてくれる。他のお店は誰でも作れるような仕組みで作った料理で、だから同じ料理でも仕上がり方は違って当然。
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お店の公用語は韓国語。オモニが元気に働くお店。
韓国が大好きだった父とも一緒に何度も来てて、堪能だった韓国語でオモニとのおしゃべりをたのしんでいた。
ビビンパとプルコギのセットをもらう。キムチとわかめのスープにコチュジャン。チョッカラスッカラが並んでまもなくビビンパがくる。
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コチュジャンをポテっとのっけてふっくら混ぜる。
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スプーンと箸でご飯を宙に舞わせるようにかき混ぜる。
押し付けちゃうとご飯が潰れてベチャベチャになる。だから空気を吹くますようにかき混ぜて、ご飯の色がコチュジャン色になったところで表面平にしてしばらく休ます。
熱い石鍋で焼かれてご飯が、フツフツ息するように持ち上がっては蒸気を吐いてぺちゃんこになるをしばらく繰り返す。
静かになったら出来上がり。
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そのタイミングでプルコギが来て食べる準備のできあがり。
パラパラに焼けたご飯にゼンマイ、玉ねぎ、青菜ににんじん、肉そぼろ。ほどよく辛く食感軽くて口で散らかる感じがおいしい。
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底からグルンとひっくり返すとところどころにおこげができてて、焼けた香りがこうばしい。
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ニンニク混じりのすき焼きみたいな牛肉に野菜たっぷりのプルコギは甘辛味でやさしい味わい。ビビンパに乗せて食べると、ビビンパの軽やかだった辛みがどっしり重たくなって辛さが際立ってくるのが不思議。オモシロイ。
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ビビンパを半分ほど食べたところで器に一方に寄せてやる。空いたところにキムチを移すと、まだ熱い器の熱でジューッと湿った音が立つ。焼けたキムチは酸味やさしく旨みが際立つ。そしてよく混ぜ食べるとキムチ炒飯のようにふるまう、オゴチソウ。
お腹の底から体がポカポカあったまる。