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なぜだろうなぜかしら

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「なぜ?」と思うこと。 いつまでも頭をわかわかしくしておくために大切なこと。 日常生活のなぜ。 食べることやファッションにかかわるなぜ。 外食産業や社会、風俗にかんするさまざまな…
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記事一覧

ラーメンスープと出汁

新宿の駅前にGUCCIがある。 大型のいかにも威張った造りの店で、インバウンドさんたちでにぎわっている。 ところがこの店のまわりに漂う空気が臭いったらありゃしない。 近所に熊本ラーメンの店があって、そこの豚骨スープの匂いが店から溢れて通りを満たす。 風向きによってはお店の中にまで匂いが入ってきて、香水の匂いと混じって地獄の様相を呈することがある。 最近、おそらく近隣への配慮もあってでしょうか…、若干匂いがやわらかになってはいるけど匂うことに変わりない。 豚骨ラーメンは煮込み

スパゲティと油そば

最近、スパゲティをメニューに加えるファストフードのお店が増えた。 かつてスパゲティはチェーン店の鬼門のひとつさえされていて、いかにスパゲティにたよらないメニュー作りをするかに注力してた。 それが証拠にカレーや牛丼のファストフードのお店はうんざりするほどたくさんあるけど、スパゲティのファストフードのお店は少ない。 なのに…、であります。 さきがけはファーストキッチン。 ハンバーガーだけでは競争に勝てないと思ったのでしょう…、2005年からスパゲティを商品に加えるようになった。

食べログの不思議。カレーラーメンハンバーガー②

カレーの世界は自由で創意工夫に満ちている。 そう前回に書いたけれど、そのカレーの中にインド料理は含まれるのか?というとちょっと違う。 インドのカレーには厳格な流儀があって、インド人の調理人は伝統的であることに誇りを持っている。 だからどのお店に行っても、まるでチェーン店じゃないかと思うほどにメニューは似ていて個性はない。 インドの北と南で料理の傾向が違っていて、それぞれを得意にするお店でメニューが違うくらい。 そして最近、南インドの料理が人気。 なぜなのか?…、って話は後日し

食べログの不思議。カレーラーメンハンバーガー①

ひさしぶりに食べログのことを書いてみる。 それというのも最近、食べログをみていて気になることがあったから。 カレー、ラーメン、ハンバーガーの専門店って評価点が高くなる傾向がある。 なぜなんだろう…、って考えてくと、なるほどみんな同じ特徴をもった料理なんだと気づくことになる。 しかもこれらのお店が集まる町は、町ごと高得点であったりするのがオモシロクって、それでちょっと書いてみる。 都心の東と西の端

アメリカのディーン&デルーカ、日本のディーン&デルーカ

ひさしぶりに新宿のディーン&デルーカにやってきてみた。 新宿にディーン&デルーカは2軒あってどちらもJRの駅ビルの中。しかも甲州街道を挟んでほぼ向かい合わせという至近にあって、その一方は物販中心、ボクが来たのはカフェがメインとその性格が若干異なる。 昔は物販店舗が多かったけど、最近はカフェ併設の大型店を好んで作るようになってる。 アイスラテとピスタチオのコルネを選ぶ。 お店によってショーケースの景色がまるで違っているのネ。 サンドイッチのような軽食が中心の店…、例えば渋谷

バーニーズ新宿がラオックスになっちゃう、の「ナゼ」

バーニーズニューヨーク。 今でも渋谷、横浜、銀座、六本木、神戸、福岡に店がある。 ニューヨーク出身の高級百貨店。 日本進出1号店は新宿でした。 1990年の11月。 新宿駅のほど近くにバーニーズのために誂えられた瀟洒なビルの上から下が全部アメリカ。 物販だけでなく地下にはカフェ、最上階には「ルシェフメシャン」という名前のフランス料理のお店があった。 一階のコスメティック売り場は「アポセカリー」と名づけられて、調剤薬局を意味する言葉の通りどこか薬局っぽい独特な雰囲気があった。

パーラー、ホールあるいはサロンの謎解きをする

今日、見つけたステキなお店。 「パーラー」と名前についていました。 フルーツパーラーだとかアイスクリームパーラーだとか、よく耳にする。 そういえば昔、松山で母が贔屓にしていた美容室の名前が「越智ヘアパーラー」って名前でした。 美容室にいくことを「パーマ屋さんに行ってくるネ」と言ってた時代。 「越智」と書いて「オチ」と読むのはわかっているのに、「今日もエッチパーラー」に行ってきたのか?って父がからかうように母に言っていたのがなんだかなつかしい。 パーラーってなにものなのか…。

天然ウナギの憂鬱

明日は土用の丑の日。 日本中のうなぎ屋さんが大忙しになるばかりか、スーパーマーケットやコンビニでも鰻が売られる不思議の日。 今年の丑の日は2回。 1回しかない年もあって去年は1回、来年は2回、再来年の2026年はまた1回。 夏のこの時期。 うなぎを食べなきゃいけないと強迫観念にも似たなにものかになぜ日本人はとらわれるのか。 理由は「夏をむかえるための滋養食」だということと「夏のうなぎは旨い」と思い込んでいるから。 実は夏のうなぎはまずいと昔は思われていた。 思われていただ

「アメリカン」とか「イングリッシュ」とか③

異国の文化に大胆な改良をくわえて、自国の文化にとりこんでいく。 どんな国や文明でもおこなわれ続きてきたことだけど、その貪欲で独創的にして緻密なことにおいて、日本人の右に出るものはおそらくないんじゃないかと思う。 特に料理の世界ではその才能は独壇場で、フランス料理やイタリア料理を基本にしながらフランスにもイタリアにもない「洋食」を作り出したり、中国人がこんな料理は食べたことがないと感心しつつ熱狂する「ラーメン」なんかを創造したり、そんな事例は数限りない。 真似からはじまり真

「アメリカン」とか「イングリッシュ」とか②

ところでワッフル生地のタオルが好き。 高級ホテル仕様を謳う、毛足が長くてフカフカのタオルは苦手。 毛深いんです。 髪の毛は少なくなっても体毛の量はまるで減らない。その体毛が水分をたっぷり蓄えふかふかタオルは滑るんです。 おそらく毛足の長いタオルの役目は「体の水分をとりすぎない」ことにあるんじゃなかと思うほど、体が乾いてくれなくってイライラしちゃう。 その点、ワッフル生地のタオルはいいです。 生地の表面の凸凹がしっかり水気をつかみとり、あっという間に体を乾かしてくれるんです。

「アメリカン」とか「イングリッシュ」とか①

友人と会う約束があってスターバックス。 新宿二丁目にある店でお店の景色ちょっとほがらか。場所柄、タンクトップにショートパンツのムチムチ男子の比率が高い。 ガラスの箱のような店。 感覚的には表参道のアップルストアの小さい版って感じでかつてはファミリーマートがあったのだけどスタバに変わった途端に街の景色まで変わったような感じがしたほど、印象的なお店の造り。 外から中が丸見えで、「かわいいボクを見て」ってほがらか男子の気持ちに応えるようでもあったのかもしれません…、流行ってる。

言葉を追い込んでいくのが好き

「なぜ?」って最近、今まで以上に思うようになった。 当たり前に使っていた言葉のコトを考えはじめると時間があっという間に過ぎていく。 しかもひとつの言葉の本質がわかると、それに付随した別の言葉が気になりじめる。 特に外来語とかカタカナ言葉の世界はとても深くて多彩。 ひとつひとつを追い込みながらその本質を見ていくと、日本人のクセというか特徴がうかがい知れるようでたのしい。 …、そんなことを今日、ソフトクリームを食べながら思った。 ソフトクリームって日本だけの呼び名で、しかもと

つるとんたんと行列のなぜ

銀座でちょっと時間があった。 それで散歩気分で東急プラザをぶらぶら歩く。 人が少なく、エスカレーターの構造が不親切にできている分、人波気にせずたっぷり歩ける(笑)。 閑散とした小売の売り場もそうだけど、レストラン街の人の少ないことにはこれでビル経営が成り立っているんだろうかって心配になるほど不人気。 同じく不人気ビルとして有名だったGINZA SIXは、ハイブランドを集めたテナント構成が功を奏してかインバウンドさんが戻ってきた。 比べて東急プラザはいかにもさみしい。 人が集ま

「ランチ」ってナニモノ

そういえば、やよい軒にはランチメニューというものがない。 飲食店のほとんどは手軽な値段のランチ商品で集客を狙う。 自宅以外で仕事する人にとって昼は外食するものというのが合理的で、昼の市場は極めて大きい。 チャンスとばかり手に出やすい値段の商品で構成された「ランチメニュー」を導入する。 お店によってはランチメニューだけ、通常メニューはランチで注文できないお店もあったりするほど、「昼時=ランチメニュー」というのが当たり前のようになってる。 お客さまとしてみればそれはそれでありが