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霧島はるか
2022年3月12日 14:13
またまた参加させていただきます。築き上げられた花弁の城は、四月の香りを多分に含んだそよ風に撫でられながらも、君の足元に毅然とそびえていた。足元に広がる無数のなりそこないたちが、城に羨望の眼差しを向けているようだった。七歳の子供が持てるすべてを使って作り上げたその城に、僕は君の強さを見出していたのかもしれない。城は崩れた。自分を作り上げてくれた主に、喜びと感謝の意を込めて、その姿を誇らしげに披
2022年3月8日 06:11
清世さんの企画『第二回絵から小説』に参加させていただきました。※注意※この作品は過激な性的・暴力的描写を含みます。また、非常に不快かつ残虐な描写が存在します。そういった描写が苦手な方はご注意、またはご遠慮ください。「わが心狂ひ得ぬこそ悲しけれ狂へと責むる鞭をながめて」夢野久作 『猟奇歌』より 1磯の香りにまじる、硫黄のような刺激を伴ったきつい香りが鼻をつく。強力な流れが川面