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腹痛で悩む若者へ:クローン病と共に生きる私からのメッセージ

はじめに

腹痛や消化器の問題に悩む思春期の若者、そしてその家族の皆さんへ。私は、クローン病歴15年の医療従事者です。この病気と共に歩んできた日々の中で、数えきれないほどの検査や食事制限、つらい経験をしてきました。しかし、今振り返ってみると、その一つ一つの経験が私を強くし、今の私を支えてくれています。この記事では、私が体験したことや、若者の皆さんへのメッセージをお伝えします。少しでも心が軽くなり、希望を持って前に進めるきっかけになればと思います。



第1章: クローン病との出会いと日々の挑戦

1.1. クローン病の診断

私がクローン病と診断されたのは、まだ学生の頃でした。突然の腹痛や下痢が続き、体重も減少していく中で、病名を告げられたときの不安と恐怖は今でも忘れられません。思春期はただでさえ自分の体に敏感になる時期。その時期に、毎日の食事に制限がかかり、友人と同じように過ごせないことにストレスを感じていました。

1.2. 内視鏡検査の繰り返し

診断後は、定期的に内視鏡検査を受けることが日常になりました。検査前の食事制限や、腸内を空にするための準備は辛く、時には「もうやりたくない」と思うこともありました。でも、今ではそれが自分の体を理解し、治療の方向性を見つけるための大切なステップだったと感じています。


第2章: 食事制限との付き合い方

2.1. 食事制限の辛さ

クローン病では、食事制限が重要です。脂っこいものや刺激物、繊維質の多いものは避けなければなりません。友達と外食を楽しめない、家族と一緒に食卓を囲むのが辛いと感じることも多かったです。

2.2. 食事制限を前向きに捉える

それでも、少しずつ自分に合う食材を見つけることで、食事を楽しむ方法を学びました。例えば、シンプルなスープや柔らかい野菜、消化に優しい魚料理など、自分の体が喜ぶ食事を工夫することができました。無理をせず、自分の体と相談しながら、少しずつ食事の幅を広げていくことが大切です。


第3章: 若者の皆さんへ伝えたいこと

3.1. 痛みや不安を一人で抱え込まないで

腹痛や消化器症状で悩んでいると、自分だけが苦しんでいるように感じるかもしれません。学校に行けない日が続いたり、部活や友人との時間を思うように過ごせないこともあるでしょう。でも、あなたは決して一人ではありません。私も同じように悩み、苦しみながらも、周りのサポートを得て乗り越えてきました。

3.2. 自分の体を知り、ケアを大切に

クローン病は、自分の体と向き合い、どのようにすれば痛みが和らぐか、どの食べ物が合わないかを知ることが大切です。体調が悪い時は、無理せず休む勇気も必要です。思春期は体の変化が大きい時期なので、医師と相談しながら、体調管理をしっかりと行いましょう。

3.3. 自分に優しく、焦らずに

症状が出ると「どうして自分だけ」と思うこともあるかもしれません。でも、無理に自分を追い詰める必要はありません。ゆっくりと自分のペースで、体調と付き合っていくことが大事です。症状が落ち着いている時は、好きなことを楽しんで、心も体もリラックスさせてあげましょう。


第4章: 家族の皆さんへ

4.1. 理解とサポートが大切

クローン病は、外見ではわかりにくい病気です。そのため、本人がどれだけ辛いか、どれだけ我慢しているかを理解するのは難しいかもしれません。ですが、家族の支えは本人にとってとても大きな力になります。無理に励まさず、寄り添いながら見守ってあげてください。

4.2. 食事面での協力

食事制限が多いと、家族で同じ食卓を囲むことが難しい時もあるでしょう。でも、できるだけ一緒に食事を楽しむ工夫をしてみてください。柔らかいものや消化に良いものを取り入れ、家族全員で同じものを食べられるようなメニューを考えることで、本人も安心して食事を楽しむことができます。


まとめ

クローン病と共に生きることは、決して簡単なことではありません。でも、自分の体と向き合い、無理をせず、時には助けを求めながら進んでいくことで、少しずつ自分らしい生き方が見つかります。腹痛や不安に苦しんでいる若者、そしてその家族の皆さん、どうか一人で悩まず、支え合いながら前に進んでいってください。私も今もこの病気と共に生きていますが、毎日を大切に、少しでも前向きに過ごせるよう心がけています。共に頑張っていきましょう!

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Yusuke
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