栄町にコワーキングスペースを作ろう!
世代を超えた住民同士で「交流を深める」というのは、思いのほか難しいテーマだったりします。
お祭りや清掃活動に積極的に参加してくれるのは、時間を持て余している高齢者が多く、子育てや仕事に追われている30~50代の住人は、町のイベントや自治体の活動に参加することが難しい状況だったりします。
町で交流する人は非常に偏った年齢層に限られてしまうところがあり、世代を超えてコミュニケーションをとることができず、結果的に自治体の活動に対して、若い世代が“他人事”になってしまうのです。
では、世代を超えた住民たちが、積極的に交流を深めていくためには、何をすればいいのでしょうか?
個人的には、「コワーキングスペース」の設置が、面白い施策になるのではないかと考えています。コワーキングスペースとは、「自習室」のようなスペースのことを言います。Wi-Fiが設置されている机と椅子が設置された部屋で、利用者が思い思いに勉強や仕事ができる空間のことを意味します。
成田市や印西市には多くのコワーキングスペースがあり、そのような場には自営業者やサラリーマン、フリーランスが集まり、定期的に勉強会やイベントを開催して、地域住民同士で交流を深めています。
栄町でも、コワーキングスペースを運営すれば、そこに様々な人たちが集まるようになり、町の住民同士がコミュニケーションを取る場として賑わっていきます。特に栄町の場合、サラリーマン世帯が多いこともあり、このようなコワーキングスペースの場ができることで、今まで行政に対して興味を持っていなかった若いお父さん、お母さんが、町に対していろいろなアイデアを出してくれる場になるのではないかと思います。
コワーキングスペースの場からユニークなビジネスが生まれたり、町民同士で話し合って面白いイベントが開催されたり、今まで存在してなかった新しい取り組みが生まれることで、町の雰囲気もガラリと変わっていくと思います。
今までは自治会に参加したり、商工会に入会したり、ある組織に属さなければ、自治体の取り組みに参加することができませんでした。しかし、コワーキングスペースのような緩い集まりと関係性ができるようになれば、違った形で、町の活性化にアプローチすることができるようになるのではないかと思います。
コワーキングスペースの場を作ることは、そこまで難しい話ではありません。「ふれあいプラザさかえ」の一室を利用したり、休校となった小学校の一室を利用したり、既存の空きスペースを使えば、コストをかけずに実現することが可能です。
ちなみに、同じ千葉県内の東庄町では、廃校を使ったコワーキングスペースを運営しており、町の活性化の起点として賑わっています。
いっそのこと、土日だけ栄町役場の空きスペースを使ってコワーキングスペースを開催してみるのも、面白い試みになるかもしれません。若い人たちに行政に興味を持ってくれるきっかけづくりとなり、自治体の活動にも積極的に参加してくれるようになると思います。
町の活性化に欠けているのは、人の交流です。しかもそこには世代を超えた人たちの交流が必要であり、そのような交流の場から、町に対する愛情が深まったり、自治体に対する改善する思いが出てきたりして、自治体を活性化させる起点となっていくのではないかと思います。
毎日、人が集まって、意見を交換できるような場を作ることが、新しい町作りには必要なのではないでしょうか。