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年末のお楽しみ「のりたま」寿司

父は自営業を営んでいたため、年末には約束手形の回収のために
毎日集金に奔走していた。

集金が全て終わると、母が「寿司を頼んだらどうか」と提案し、
母が寿司屋に電話をかける声を聞いた瞬間、
私たちは「のりたま」と騒ぎ立てた。
「のりたま」とは、卵と海苔で巻かれたかんぴょうやかっぱ巻きの3種類が入った寿司桶のことである。

私たち姉弟は、おじの影響で魚を食べられなくなっていたため、
「のりたま」を楽しみにしていた。
大人たちは生魚を使った寿司を囲みながら、
夕食の席で「今年も終わるな」とか「この1年はどんなことがあったか」といった会話を楽しんでいた。

紅白歌合戦が始まる頃、父と弟は電車で初詣に出かける。寒いのに大変だなと思い、そんな何気ない一年が、いとおしく思える。

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さかあがり😸
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