sakaagari

ある程度生きてきました。このごろ今までのことをだれかに話したくなりました。興味があった…

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ある程度生きてきました。このごろ今までのことをだれかに話したくなりました。興味があったら見てください。

最近の記事

【Starlight Destiny#83】成長期の危険なダイエット(1)

中学1年 大好きな人に「ひょうたん」と言われてからショックで それまでの食べるスイッチが壊れました そのかわり食べないスイッチが新たに完成 朝は牛乳1本 昼は母が作ってくれたお弁当を親類の男子に食べてもらう 夜はバナナ1本のみ 運動は夜18:00から自宅から小さな公園役300メートルくらいの距離を10往復すること ちょうど父がお店をしめる19:00には終われる時間 往復最後に石を1個置き、最後に10個になったら自宅に帰ると言う生活 恥じらいもなく、無我夢中で走っていた。あつ

    • 【Starlight Destiny#82】好きな男の子に言われたひとこと

      私が中学に入学した時、私はまんまるさんのような体型でした。 私は痩せるためにテニス部に入部しましたが、周りには きゃしゃでかわいらしい女子ばかりでした。 私が好きな男の子が私を見ているかもしれないと思うと、 心の中で叫びました。「きゃぁ!」 しかし、その時に「テニス部にひょうたんがいるんだ~」と言われ、 私が「ひょうたん」と呼ばれているのではないかと思いました。 みんながクスクスと笑っている声が聞こえました。 その場にいるのが嫌だったので、私は走って逃げました。 体育館裏

      • 【Starlight Destiny#81】肥満児中学女子

        小学5年生までは普通の体つきだったけれど、6年生になった瞬間から 急にお腹がすくようになりました。夕食を食べても、おやつを食べても、 夜食まで食べてしまうんです。 だから、大人はそのたびにご飯を用意してくれました。 でも、中学の制服を作るために仕立て屋に行ったら、 なんと10キロ太っていて、体操着もLLサイズの特注になってしまいました。 身長は変わらずの150センチなのに 蕪みたいな女子に変身です

        • 【Starlight Destiny#80】揚げパン

          コッペパンが、油で揚げられ、砂糖でまぶされている。 それが揚げパンと呼ばれるものだ。私にとってそれは、 給食でも登場する豪華なパンだった。光り輝いているようなパンだった。 普段はパンを食べることの少ない私にとっては、 その出現は楽しみでもあった。 最近では、懐かしの給食シリーズという名の製品が販売されていた。 その中に揚げパンが含まれていた。購入し、一口食べると、涙が溢れ出てきた。 その味わいは、ただの揚げパンではなかった。 給食の思い出がよみがえり、幼い日々が蘇るような感

        【Starlight Destiny#83】成長期の危険なダイエット(1)

          【Starlight Destiny#80】給食で出ると嬉しかった「クジラの竜田揚げ」

          私は以前は魚にあまり興味がありませんでしたが、 ある給食の一品に大きな楽しみを見出していました。 「クジラの竜田揚げ」です。先割れスプーンで身を割り、 口に運ぶその瞬間の幸せな気持ちは言葉では言い尽くせません。 前日からワクワクしていた私は夕食すら食べることができず、 ただこの一品を待ち望んでいました。 そして、風邪を引いて学校を休んだ時、友人がお持ち帰り給食をしてくれました。その思いやりに心から感謝しました。 当日は食べることができず、翌日温めて食べましたが、友人の優

          【Starlight Destiny#80】給食で出ると嬉しかった「クジラの竜田揚げ」

          【Starlight Destiny#79】たいこ雲梯

          私が通っている小学校には、壮大な天国へ向かうかのような たいこ雲梯がそびえ立っていました。まるでマンションの3階建ての 高さのような到着地点は、今では想像すらできません。 しかし、驚くべきことに、私たち子供たちは手をつなぎ合い、その怖さともいえる遊びを恐れずに楽しんでいたのです。 当時の私は少々ぽっちゃり体型で、そのせいで「太っているからできない」と笑われることもありました。 しかし、そんな時、いつもスリムな友人のみーやが私と手をつないでくれたのです。本当にできなかったにもか

          【Starlight Destiny#79】たいこ雲梯

          【Starlight Destiny#78】夏休み(2)砂糖いり麦茶

          暑い夏の日、私は麦茶を買ってきた。ガーゼに麦茶の葉っぱを包み込み、大きめのやかんに水を注ぎ、ガーゼ包みの麦茶を沸騰させる。 その間、部屋に広がる香ばしい麦茶の香りが心地良く漂ってくる。 私にとって、この時間は夏休みの日課であり、 宿題をする最適な瞬間だった。 ガーゼで包まれた麦茶を菜箸で取り出し、砂糖を加えて更に煮立たせる。少し冷ましてから、可憐なフルーツ柄のガラス瓶に麦茶を注ぎ移す。荒熱が取れるまで、冷蔵庫で冷やす。待ち受ける麦茶の冷たさが、私を心地よいリラックス状態に誘

          【Starlight Destiny#78】夏休み(2)砂糖いり麦茶

          【Starlight Destiny#78】夏休み(1)しらたま団子

          夏休みの至福はさまざまです。その中でも、 祖母から教わるしらたま団子作りは特別な楽しみだった。 しらたまの粉をボールに取り、少しずつ水を加えてこねる。 途中で、祖母が教えてくれたように、耳たぶぐらいの柔らかさにするために、自分の耳たぶを触りながら団子の柔らかさを確かめる。 そんな風景に、私たちはお互いを見つめて笑いあう。 お湯をぐらぐらと沸騰させた鍋にしらたまを入れ、浮かんでくるしらたまを丁寧にすくい取り、氷水に入れる。 そして、缶詰のあずきを缶切りで開け、しらたま団子と和

          【Starlight Destiny#78】夏休み(1)しらたま団子

          【Starlight Destiny#77】名犬ハッピー(end)

          ハッピーが外国に帰国してから数年後、 母は盲腸の手術を受けることになった。 今ではごく簡単な手術の部類かもしれませんが、 当時はまだまだ困難な手術でした。 大量の出血により、輸血しながらの手術が行われました。 医者からは、結果はわからないと言われて、家族は困惑しました。 そんな時、母は夢を見ていました。 ハッピーが楽しそうにこちらに走ってきて、前足で私の頭をポンポンと なでてくれる夢。 麻酔から覚めた時、楽しそうに祖母に話していたそうです。 母は無事に体調も回復し、退院し

          【Starlight Destiny#77】名犬ハッピー(end)

          【Starlight Destiny#76】名犬ハッピー(9)

          数年が経ったある日、エアメールが外国から届いた。 その手紙には、ハッピーを預かっていた私たち家族に向けた言葉が 綴られていた。 「日本に行く予定なので、近いうちにハッピーを迎えに行きたい」と 書かれていた。 普通なら喜ばしい知らせだろうが、私たち家族は複雑な気持ちだった。 それでも、ハッピーが一人で日本で耐えてきたことを思えば、私たちは快く送り出すことに決めた。しかし、母は大泣きしていた。 数日後、外国の方がハッピーを迎えにやってきた。ハッピーは喜んでいたが、私たちは笑顔

          【Starlight Destiny#76】名犬ハッピー(9)

          【Starlight Destiny#75】名犬ハッピー(8)

          ハッピーはおもいっきり遊んだりすると、 心地よい疲れからすぐに深い眠りに落ちてしまう。 その麗しき眠りから目を覚ますと、彼の毛並みはぼさぼさになっている。 しかし、母は優しくブラシを手に取り、ハッピーの毛並みを整えてくれる。最初は嫌がるハッピーだったが、最近では逆に寝ぐせをつけるようになったのだ。おそらく、彼は母に甘えたかったのかもしれない。 毎朝の習慣として、母とのこの貴重な時間を過ごすことが彼らの心をつなげているのだろう。

          【Starlight Destiny#75】名犬ハッピー(8)

          【Starlight Destiny#74】名犬ハッピー(7)

          祖父が具合を悪くし、お店に出られない時期に、 祖母は一人で経営に苦しむことになりました。 そんなある日、私はハッピーが台所に入って来るのを見ました。 彼は突然立ち上がり、お味噌汁の入った鍋を前足の肉球でトントンと 叩いたのです。「あれ?これを食べたいの?」と私が聞くと、 彼は「ワンワン」と答えました。 そして彼はまた炊飯器のところで立ち上がり、ワンワンと吠えました。 私たちは彼が猫まんまを求めているのだと思い、 それに合わせて食事を変更することにしました。 今となっては信

          【Starlight Destiny#74】名犬ハッピー(7)

          【Starlight Destiny#73】名犬ハッピー(6)

          ハッピーは他人の幸せを願い、心を打つような行動をする犬でした。 一日中犬小屋に繋がれている隣の犬とは違って、ハッピーは自由に 過ごすことができました。 その時、周りには野良犬がたくさんいたので、母は心配しました。 しかし、ハッピーは外国で予防接種を受け、日本に引っ越す際に発行された首輪をしていたおかげで、近所の人々は彼を野良犬だと思わなかったのです。それは、なんともありがたいことでした。 ハッピーは自由に一人でどこへでも行き、知らないうちに帰ってくる生活を続けました。

          【Starlight Destiny#73】名犬ハッピー(6)

          【Starlight Destiny#72】名犬ハッピー(5)

          ハッピーを預かってから数か月が経ったある日、 彼が日本語を理解していることを実感する瞬間を迎えた。 近所のストアに買い物を頼んだ際のことだ。 祖母は何かの料理に醤油が必要だったが、 なんと家には醤油がなかった。彼女は困り果てていた。 すると、そばでしっぽを振りながらこちらを見つめていたハッピーが 目に入った。祖母はハッピーに買い物かごに「しょうゆ」と書かれた紙を入れて 「ハッピー、嘉山さんのところに行って醤油を買ってきて」と伝えた。 すると、ハッピーは「わんわん」と吠えなが

          【Starlight Destiny#72】名犬ハッピー(5)

          【Starlight Destiny#71】名犬ハッピー(4)

          ある日のこと、ほろ酔い気分で帰宅した曾祖父は寄り合いの集まりで 財布を落としてしまいました。 翌朝になって気付いた彼は、自分の不注意に落ち込み、 預かっていたお金を落としてしまったことに悔いを抱いていました。 祖父は自転車で近所を探すものの、落とした金はどこにも見つかりませんでした。そして、財布を弁償するべく銀行にお金を下ろしに行こうと準備をしていると、そこへハッピーが曾祖父のところにトコトコと歩いてきました。ハッピーは曾祖父が着ていた着物の匂いを嗅いで、 外に出たがってい

          【Starlight Destiny#71】名犬ハッピー(4)

          【Starlight Destiny#70】名犬ハッピー(3)

          ハッピーの散歩は、母との特別な時間でした。 言葉では話せないけれど、母の声や視線を通じて、 ハッピーは常にまっすぐで純粋な目で私を見てくれました。 ある日の散歩中、母が道で転んでしまいました。 母は立ち上がることができず、そばに寄り添って、 体を押し付けてくるハッピーを見て涙が溢れました。 ハッピーは、泣いている母にパワーを与えるために吠え、 母の足を引きずりながら一緒に帰ってくれました。 その時の痛さと喜びに涙は止まることがありませんでした。 私はハッピーにお礼として

          【Starlight Destiny#70】名犬ハッピー(3)