【登録日本語教員】講習IIの感想
こんにちは。日本語教師のさじここです。
「登録日本語教員」に関するいろんなことが本格始動しましたね。
この11月から講習I、講習IIのオンデマンドがスタートし、第一回日本語教員試験のも終わり、全体像がはっきりしてきたと思います。
私は経過措置Eルートで資格取得予定なので、コツコツ講習IIのオンデマンドを見ていて、今やっと全部の視聴が終わりました。(まだ最後のテストはしていませんが😅)
1講座90分と聞いていたので、「うげ〜〜😫」と思いましたが、実際蓋を開けてみたら、担当講師によって動画が何本にも分割されていて、個人的には空き時間に視聴しやすかったです。
SNSでいろんな意見をみましたが、私は結構おもしろい内容だと思いましたし、いいブラッシュアップになりました。
まだみていない方も多いと思うので、ネタバレにならない程度にお話しすると、内容はかなり大学院の授業に近い感じがしました。
私個人の動画の楽しみ方として、講師の方の動画の作り方、講座の流れがさまざまでみていてとても興味深かったです。
私もついこの間までオンデマンド教材のプロジェクトに参加していたのでこういう感じで作った方がよかったなぁ……と真似したくなるようなアイディアがあって、「動画の作り方(見せ方)」の勉強にもなりましたよ。😃
これから見られる方はぜひ、そういう点も観察されるといいかもしれません(笑)
また、講習の中で授業に役立つ実践もいろいろ紹介されていました!
私は早速初級の授業で取り入れてみましたよ!
ちょっと授業がマンネリ化している人にもとても刺激があるのではと思います。
ただ、日本語学校となるといろんな制約、たとえば授業の進度や評価などは非常勤個人では変えられない部分もあるので、なかなか全てを提示された理想スタイルでやるのは難しいとは正直思いました😅
動画の中のある講師の方が「あなたのできる範囲でできるそうなことをやっていきましょう!」的なことをおっしゃっていて、ちょっとプレッシャーが軽くなったというか、気持ちが楽になりました😄
「〜なければいけない」ではなく「こういうやり方もあるよ」と言われた方が私はうれしいですし、自分も他の人にそういう態度でいたいと思っています。
いろんな場所で日本語を教えていて強く感じているのが「万人に万能な教授法」というものは存在しないということです。
同じ教え方、同じ教科書を使っていても、学生によってやっぱり反応は異なりますし、私の教え方への評価も異なります。
学生からのアンケートで「先生に出会えてよかった、一番教え方が上手い」とか書かれた一方で、A4用紙両面に「教え方のダメ出し(教師としての私のダメ出し)」を書かれたこともあります。(笑)
もちろん学生も教師も人間ですから、合う合わないがあります。
教科書だって教え方だって同じなんじゃないかと……
なので、業界的には「行動中心アプローチ」を理想とし追求していく流れだと思いますが、ベテランの先生方が今までやってきた教え方を全て否定して進むのではなくて、ハイブリッドというか新しいことを取り入れながら、今までのいいところも……みたいな柔軟な考え方ではだめなのかなって私は思っています。
正直、中級以降になると類義語や似たような表現のニュアンスの違いなど習得していく必要もあるので、文法知識は必要だと思うんですよね……
そうなると、やっぱりタスクを達成できたからokというわけではなく、いかに「自分が伝えたいことを正確に相手に不快な思いを与えずに伝えられるか?」「TPOを考えながら語彙や文法を選択できるか?」という話になるので、中級後半から上級にいくには基本的な文法知識は必要になると思います。
また、「あんまりアクティブラーニングが好きじゃない」「先生が講義をして知識を増やすのに徹したい!」と思っている学生もいる可能性がありますから、クラスの雰囲気作りやそういう学生へのアプローチも大切になっていくかと。
そういうときに動画の講義「異文化理解」の手法が役に立つので、動画は「自分の教え方、対処の仕方の引き出しを増やす」チャンスと思うのがポジティブに講義を視聴できるのではと思います。
また、講義動画を見ながら切に思ったのが……
「JLPTに会話試験を入れることは無理なのか?せめてライティングはいれられないのか?」
ということです(笑)
結構そういうことを思っている日本語教師の方はいるのでは?と思います😅
評価が変わらないと結局ねぇ……🧐
あくまで私の場合ですが、TOEICを受けている時よりも英検受験を決めた今の方があきらかにアウトプットの練習をしている!!!
それは試験にライティングとスピーキングがあるから!!
日本語学習者もそうなのでは???
やっぱり試験は学習モチベーションにかなり関わるので、JLPTもせめてライティングは入れてほしいと個人的に思います。
コストは今以上にかかると思いますけど、今はAI添削技術も進んでるし、むしろそういうところに日本語教師の雇用を広げて、いろんな人が安定的に活躍できるように業界全体で変わっていってほしいと思います。
あと英語の試験などのいいところをどんどん取り入れていけばもっとよくなるのではと思いました。
でも、実際にやるのは難しいとは思います。
でも国家資格化も実現したし、この波に乗って改革してほしい案件です。
とまあ、講習を受けて改めていろんなことを考えるきっかけになりました。
既習知識も多かったですが、「学び」がたくさんありました!!
ここで書いたのはあくまで私個人の感想です。
もちろん反対意見もあるかと思います。
どうでもいい話に、最後までお付き合いいただきありがとうございました。