世界で最も大切な仕事
「フジさん、教師になりたかったん」
『いえいえとんでもございません』
「ほな、どうしてなったんや」
『成り行きっていうかさぁ』
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こんにちは。フジミドリです。仕事についての種観霊、お楽しみ頂けましたか。少しでもお役に立てたなら、嬉しく思います。
仕事で苦労した私です。社会人となってから10年程、苦しみの連続でした。もし、道術と出逢っていなければ──
道術家として、中真を意識するだけで種観霊が浮かぶようになり、本当に救われました。それでつい、お伝えしたくなるのです。
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「フジさんが、講師として教えるスキルいうんは、塾の研修で身につけたんかな」
『うーん。自分で言うのもアレだけど、教わらなくてもわかったというか』
「ははぁ。オレは天才やと」
『スビバセン。調子ぶっこきました』
「まぁ、前世で決めてきたんやろ」
『そう理解すれば、自然かなと』
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道術家の私は、優れた才能や天与の素質も、生まれる前に自分で決めてきた設定であると理解しているのです。
そのため、才能や素質に基づく成果や業績などを、殊更に誇る趣味はございません。
全て決まっているシナリオ通りだから、このままでよいと確認するだけなのです。
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「ほな、才能だけやない、不屈の闘志やら、強固な意志やらも、決まっとるわけか」
『そうだね。一見、偶然のように見える展開も、全て決まっているという理解だよ』
「フジさんは、ノーベル賞や金メダルいうても、まるで動じることがないもんな」
『呼吸するとか、コップの水を飲む動作と、本質は変わらないって感じるね』
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どちらかといえば、呼吸やコップの水を飲む動作の方が、驚異ではないかと考えます。
誰もが何の努力もなく自然にできてしまう。しかし、現代科学の力でさえ、追従できない法則の力に驚嘆するのです。
今の私にとって、どんな優れた偉大な仕事であっても、呼吸やコップの水を飲む動作と、差異は感じられません。
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「アクティブラーニングかて、あっという間に、他の講師を教えとるもんな」
『これは調べた方がいいぞって感じて、何をどう進めたらいいか自然にわかった』
「つまりフジさんは、中真感覚を使って熟すんが決まっとるわけや。前世の理解で」
『そうなの。オレから学ぶ人も、前世の打ち合わせ通りで、どっちが偉いとかないよ』
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人生は決まっていると聞いた時、失望なさる方が多いです。私は子供時分から、勘づいていたので、矢張りと安心できました。
しかし、妄信するのではなく、疑ってみたのです。放置したらどうなるか。不思議とスムーズに流れて行きました。
ならば、淡々と済ませればよい。迷わず悩まず後悔なし。すると、意識は現象の背後へ向き、決まってない世界が感じ取れました。
ふと気づきます。子供の頃、思うがままに生きていた。あれが理想の姿か。対極を経験して、また本来の道へ戻ったのです。
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「わたしもな、絵を描くの自然やった。できて当然いう感じや。ただ楽しんどったな」
『わかるわかる。その感じ。簡単に出来る事って、大したことに思えないんだよね』
「やっぱ、なんかスゴいことやらないかん、そんな強迫観念いうの、あれへんか」
『あるある。艱難辛苦の末に、奇跡のような勝利を飾る成長物語というかね』
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私たちは、意志の力や努力で克服するという幻想を、押しつけられて参りました。
自分を高めて成長させなければ、価値がないのだと、追い立てられてきたのです。
できることだけやればよい。楽しんでいたら評価される。そんな社会とは無縁でした。
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「現代の仕事、数字で追い立てられるわな。売上や利益や顧客の数や。忙しないで」
『本当はわかってるよ。中真感覚でさ。こんな世の中、いつまでも続かないって』
「どうやろなぁ。今回のウィルス騒動を見る限り、流される人が多く感じるで」
『うーん。ただ、中真を意識するだけでいいんだけどね。ホント楽で心地よい』
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だからといって、革命を起こすとか社会運動をオススメするわけではございません。
全て決まっているという理解なのです。だから、安心して淡々と熟すだけ。
私は時間と活力を、魂の理解へ費やします。そのような設定なのです。
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『こういう言説って、子供の方が受け入れてくれるんだけど、ツイートしたら、忽ち炎上なんて可能性もあるんだよね』
「何の話や」
『いやね。戦争やってるじゃない。生徒が、どうしたら止められますかって訊くの。戦争に行かなきゃいいって答えたわけ』
「徴兵あるやろ」
『確かにね。だけどさ、国民全員が行かないって意識すれば、誰も強制できないでしょ。強制する側も行かないんだから』
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奇妙な論理に、聞こえるかもしれませんね。非現実的な思考実験と言えるでしょうか。
とはいえ、頭脳や心を使わずに、中真の仙骨から霊的世界へと繋がれば、このような答えが浮かんでくるのです。
地球人全員が武器を捨てるなら、戦争は起こり得ない。武器を作る人、売る人、そして持つ人がいるから戦争は起こる──
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「なるほど。マッチポンプの世界か」
『さすが揺さん。話が早いね』
「放火魔捕まえたら消防士いう実話や」
『病気がなくなれば、医者は失業』
「犯罪者おらんなったら警察いらん」
『平和で豊かだと、政治家は不要だよ』
「生徒全員、お利口さん、塾は潰れるで」
『スビバセン。それは困ります( ̄▽ ̄;)』
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塾業界の仕事を始めて、30年経ちました。質問される度に、この生徒がいるから生活できる、そう感謝して参りました。
子供達との距離を、測り損なう親御さんや学校の先生がいらっしゃるので、生活の糧を得られている、そう理解したものです。
一方で、入試制度の不備や学校教育の限界を知ることにより、こんな制度なくてもよい、そうも感じてきたのです。
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「ほな、文科省が下手なことやっとるから、塾や予備校業界が儲かるいう図式か」
『でもさ、国民全員が入試を拒否ったらどうなるかって、それが種観霊なんだよ』
「道術のお師匠はんは、受験したんやろか。それこそ、拒否りそうな印象あるで」
『中3になって、お前、高校はどうするんだって、お父さんに訊かれたわけよ』
「なんて答えたんや」
『逆に訊き返したんだって。世の中に、私を教えられる教師がいると思いますか』
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このエピソードを初めてお聞きした時、普段あまり驚かない私も、唖然と致しました。
学校の勉強に興味は湧かず、関心があることは、ご自身で本を読んだり人に会って話を聞いたり、独自に学んでいらしたのです。
そのご様子をご存知だったお父様は、師匠が質問なさると「いないだろうな」とお答えになったそうです。
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「職業に貴賎はない言うけどな、現実問題、収入の多い少ないある。ステータスが違う。そう思う人、多いやろな」
『だから不自由になる。不自由さを味わって、手放すために生まれてきたんだけど』
「子供は養われる暮らしが仕事やな。家庭の主婦は、もっと評価されてええ思うよ」
『揺さん、大変だったね。独りで稼いで、主婦も熟し、家族から理解されなかった・・』
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仕事は仕える事と書きます。では、誰に仕えるのか。私の場合、仕える相手は自分です。
肉体や頭脳ではなく霊魂の私。
魂が自由自在になりたいのだ。そう理解できたのです。根拠はございませんが、この30年、感覚は深まっているのです。
肉体の私は痛みで苦しむ。頭脳の私があれこれ悩みます。時には喜びもありました。
しかし、凝っと眺める中真の自分を感じてしまう。魂の自分は眺めるだけなのです。
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「ほな、わたしらもう、救われとる思うてええんやろな。この世に生まれただけで、責任とったいう気がするんやけど」
『うん。だから、このままでよい。自由自在への道を進んでいると安心していいのさ』
「せやけど、今の世では、受け入れられへん考えやな。こうして読んで下さる方がいらっしゃるんは、ありがたいことやで」
『今ここで、同時並行で霊界の仕事をしてるんだね。お金じゃなくて理解を貯めてるの。チャリーンって音が聞こえるよ』
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さぁ、次は何を物語ろう。
何も浮かびません。
こんな時、私は中真を意識するのです。息を吐きながら、意識は仙骨へ絞り込む。
ゆっくり吸えば、意識が宇宙へ広がります。繰り返したら、スッと浮かびました。
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『負けるが勝ち──なんだこりゃ』
「太鼓持ちの発想やな」
『あぁ、そっちか。なるほど』
「道化も同じ感覚やで」
『人間関係の極意かも。特に男と女』
「ぷふ。いかん。妙な連想が」
『揺さん、何を連想したの』
「歌舞伎の女形と宝塚の男役や」
『ど、どういう連想よ』
「わかれへんな。中真感覚や」
『マジですか( ̄▽ ̄;)』
「テヘ(*^-^*)」
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今になって解ります。私はずっと闘ってきたのです。勝たなければ。辛かったなぁ。
勝つ戦略を妄想し、負ける不安に怯え、いつも心が休まらず、疲れ果てました。
勝って妬まれ、負けて絶望し、諦めて投げやりになりました。知らなかったのです。
負けても大丈夫だなんて──
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如何でしたか。仕事の種観霊。お楽しみ頂けましたなら嬉しく思います。
次回のフジミドリ、4月17日の午後3時。
こちら西遊記は翌18日午後6時です。
人間関係の種観霊、どうなりますか。