水民マガジン 水泳 推進局面の連続性
スラロームのカヤックとカヌーの違いから話そう
カヤックは シャフトの両側に ブレード(水かき)がついているので 連続的に漕げる
シートには いわゆる体育座りで座る
カヌー(羽根田くんがやってるやつ)は シャフトの片側が T字のグリップになっているので 漕ぎが断続的になってしまう ブレード面が大きく 水をしっかりかけるし シートには膝立ちをするので 遠くの水を引っ張ってこれ 1ストロークの推進力も大きい
しかし 連続的に漕げる有利性において 直進スピードは おそらくカヤックのほうが速い
水泳に置き換えると カヤックが 交互スイム(クロール・バック) カヌーが同時スイム(バタフライ・平泳ぎ)と言える
クロールは 連続性においてバタフライにまさる バタフライは 身体の使い方の効率によって 背泳ぎにまさる 背泳ぎは 抵抗の多少によって 平泳ぎにまさる
こんな構図だと思う(個人のスキルによります)
もう少し言い添えると 背泳ぎは カヤックの後ろ漕ぎだと思う
後ろ漕ぎは 体幹を使えるので 意外と推進力は強い ただ 意識の焦点という面において 前漕ぎには かなわない
クロールを4つのフェイズ(プル プッシュ リカバリー エントリー)で考えるなら クロールの推進局面は プルとプッシュである
エントリー(入水)は 重心移動という観点からは 推進局面ではないとは言い切れないが リカバリーは推進局面ではない つまり 非推進局面である
しかし 総合的には 左右の交互動作で 互いの非推進局面を相殺する
バタフライの推進局面は 第1キックによる重心移動と プル プッシュ(第2キックが伴う)の推進力である
交互スイムとは違い どうしても リカバリー時の非推進局面が生じる
背泳ぎの推進力が クロールに比べて劣るとは思えない
特に プッシュ時の体幹と四肢との連携は かなりのパワーを持っているのではないだろうか
カヤックで 前漕ぎをするより 後ろ漕ぎの方が 体幹の回転動作と漕ぎの連携を 意識しやすい
背泳ぎのプッシュも 同じじゃないかと思う
しかしながら 一方では 2軸(レール)上の重心移動が 意識しづらいように思われる
こうしたロスが 瞬間的なパワーにまさるバタフライにも 後塵を拝する事になっているのではと思う
ガンバレ 背泳ぎ
ここまで言って 平泳ぎに触れないわけにはいかないだろう
ぶっちゃけ言って 1番推進局面にムラがあり より瞬発的なのが 平泳ぎの特徴だと思う
瞬間的な推進力が強い一方 抵抗局面も多い
平泳ぎを速く泳ぐのに必要なのは 抵抗局面の減殺と推進局面を有効にするタイミングである
必然的に バタフライのセオリーに接近することになり それが1番成功しているのが ピーティの泳ぎだと思う
最初に見たとき 思ったものだ
これって ドル平じゃん
※ 全て個人の意見です