白鷺たちの夜間飛翔
季節をさかのぼること、四か月前。
立秋が近づく八月三日です。
とても印象的な光景に出会いました
八月三日
まだ日中の熱気がしっかりと残っていた夜
気晴らしにベランダに出て
なにげなく頭上の夜空を見上げると
ほの白いものが、空全面を埋め尽くして、飛んでいました
それは、五、六十羽の白鷺たちです
きれいな編隊を組みながら
ゆったりと飛んでいました
街灯の照り返しを下から受け
ほの白い姿を頭上にあらわしながら、静かに群れ飛んでいました
そして、トンビのように、ぐるぐると旋回しながら、巣のある森の方へ戻っていきました
かれらが飛んでいたのは
そんなに高いところではなかったので、空を覆いつくすような感じ見えていました
ちょっと、怖い感じでしたね
ふだんでは、なかなか見られない光景なので、ただ茫然として見送るしかできませんでした
写真を撮るということは、まったく考えることがありませんでした
白鷺たちの巣は、近所のちょっと大きめの神社の森にあります。
鬱蒼としたという言葉があてはまる、広い森です。
白鷺は渡り鳥なので、つぎの年に戻ってくる時のために、子供たちに地形や風景を教えていたのかもしれませんね。
静かな夜の、心に残る一枚の光景でした。