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割れないカボチャ
彩里の庭でとれた、おおきなカボチャ。
重くて堅い。それになんだか、普通のカボチャと違って色が白い。
正直、「これ、おいしいのかな?」と思っていたんです。
![](https://assets.st-note.com/img/1737973841-AOr6U5W3K8uF0CSsmLQRJdac.jpg?width=1200)
さて、包丁を入れようにも表皮が硬くて受け付けてくれず。
この時点で、すでにかなりくじけていました。
そこで思い出したのが、名作絵本『ぐりとぐらとすみれちゃん』
おなじみ、野ネズミのぐりとぐらと、仲良しになった人間の女の子・すみれちゃんが、一緒にカボチャの料理をするお話です。
この絵本が誕生した背景には、ちょっと涙ぐんでしまうような話があるのですが、詳しくは、担当編集者さんの記事をぜひ。
絵本の中ですみれちゃんは、「お母さんはいつもこうやるの」と言って、カボチャを地面にたたきつけて割るのですね。
お母さん、すごい。
「よし、すみれちゃんありがとう、やってみるよ」
早速庭に出て、よいしょ、とやってみましたが、全然ダメ。
次に、給水栓のコンクリートの角を狙ってぶつけてみましたが、やっぱりポーンと跳ね返ってきました。
非力なのか…。
だんだん日も傾いてきて、何の因果でこのくそ寒い中、カボチャとキャッチボールをせないかんのか、という問いが頭をかすめます。
繰り返しますが、なんか白っぽくて作り物じみているカボチャ。
「これ、おいしいのかな?」の疑念が、だんだん「食べられるのかな?」に変わっていきます。
食べられないなら容赦は無用だぜ。
「よし、もうノコギリで切ってやろう」
そう思って工具箱を取り出したところで、ドライバーのセットが目に留まりました。
「そうだ、これを打ち込んでふたつに割ろう」
マイナスドライバーをガツンガツンと打ち込んだら、パカッ!!と気持ちよくふたつに割れる…はず。
しかし、予想外にマイナスドライバーは硬いはずの表皮に食い込んでいくばかりで。
結局、何か所にも打ち込むことになりました。
まるで鋼矢板の土留め工事。
悪戦苦闘の末、ようやく割れたのがこちら。
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![](https://assets.st-note.com/img/1737973818-Peuakh6EfFMJcvVbzrT10p7s.jpg?width=1200)
…ん?
なんか、予想外のカボチャ色。(きっと、白っぽいと思っていた)
そしてすんごく肉厚じゃないですか。
「もしかして食べられるのか?」と思いながら茹ででみたら、何とも芳醇な、いい色になりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1738715230-u9L6JImcQZWlSOy0iaAdg2EG.jpg?width=1200)
レーズンを混ぜて、カボチャサラダにしてみたら、あらオシャレさん。
そしてとてつもなく濃厚で美味しい。
![](https://assets.st-note.com/img/1737974115-cBjMGikoOneAgyLpTQE3uP95.jpg?width=1200)
ところで、一緒にもらったこっちのラグビーボール。
これもカボチャだそうです。
![](https://assets.st-note.com/img/1737974073-ExT31calLdWp42YN6evXz5BR.jpg?width=1200)
半信半疑で切って(こちらは包丁で切れました)、茹でてみたらこの通り。
こちらはややサラリとしたお味、煮汁が良く沁み込みました。
![](https://assets.st-note.com/img/1737974094-9c0WPLiOXgsdh4GYNVF3rpxt.jpg?width=1200)
人は見かけによらない、
カボチャは見かけによらない。
疑ってごめんよ、カボチャ。あきらめなくてよかった。
たくさん入っていたタネは、ビニール袋に入れて彩里へ持っていきました。
次もよろしくお願いしまーす。
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