【フリーランス仕事図鑑】ナレーター:大野恵里佳さんの場合
皆様こんにちは!フリーランス主婦のサイトウさんです。
フリーランス・在宅ワーク・ワーママに関するリアルなお話をYouTubeに投稿しています。
「見たいけど時間がない…」という多忙なフォロワーさんの声を受け、要点のみぎゅっとnoteにまとめ中です。
今回は「フリーランス仕事図鑑:ナレーター編」です。
Q1 ナレーターってどんな仕事ですか
大野さん
一般的にはテレビ番組とか企業のCMとか何かそういったものに説明を加えるのがナレーションと呼ばれます。
私の場合はテレビで活動しているナレーターなので「テレビ番組に彩りを添える存在」っていうのが定義かなと思っています。
Q2 ナレーターになったきっかけは?
大野さん
もともと声の仕事自体に興味があったものの、家族の反対などの事情があって一度は諦めて…地元の放送局に就職をしたんです。
そこで今度はテレビナレーションの世界に興味を持ち始めて…くすぶってた夢がまた燃え上がってしまって。
それで28歳くらいの頃に放送局を辞めて上京して、とある有名な俳優・声優・ナレーターの養成所に入ったのですが、一回りほど年下の子が多かったです。
養成所を卒業した後、TVのナレーターについて学ぶため、テレビナレーション専門スクールに改めて入学しました。
Q3 ナレーターでやりがいを感じるのはどんな時ですか?
大野さん
私はテレビがメイン仕事場なので、やっぱり番組を見て面白いって言われた時とか。
あと実際に収録に行った時にディレクターさんとかに「いいっすね!」なんてお褒めの言葉をもらった時は嬉しいです笑
Q4 どんな人が向いていると思いますか?
大野さん
資格のいる仕事ではないので、やる気があればどんな人でも大丈夫です。
──そういえば芸能人の方がナレーションをしているのも見かけますね。
でも生まれ持った声質によっては難しいこともあるのではないですか?
大野さん
そんなことないですよ。
ダミ声だろうが蚊の鳴くような声だろうが、「やりたい!」って思う熱意が一番大事だと思います。
実際にダミ声のナレーターさんもいますよ。
──特徴を生かすこともできるのですね!
大野さん
「特に向いている人」がパッと思い浮かばないのですが、「心身ともに強い人」の方が続けやすいかなとは思います。
売れている時はいいのですが、売れていない時に不安になってしまう人も多いので…。
「まぁ悪い時もあるよね」とどんな時でもマイペースでいられる人の方が強いですね。
──確かにマイペースは大事ですよね。
「心身」ということは、心だけでなく体も強い方が良いのですか?
大野さん
テレビだと深夜から収録とか、朝イチから収録とかも全然あって…。
寝る時間も日によって違ったりするんですよ。
特に新人のうちは「今から行けるか?明日行けるか?」みたいな仕事も多いので大変です。
──スケジュール管理能力も必要ってことですね。
大野さん
あった方が良いと思います。
技術表現だけを磨いていればずっと仕事がしていけるのかっていうとちょっと違いますね。
人と関わる仕事なので、合わせていく力も必要です。
好き勝手に読む仕事では決してないので、演出の意図などを汲み取る最低限のコミュニケーションスキルも必須だと思います。
Q5 ナレーターにはどうやったらなれるんですか?
大野さん
「今日からナレーターです」って宣言しちゃえば誰でも肩書きはナレーターになれますよ。
ただし、その状態で実績を積んでいくのは難しいですね。
──ではその実績を積めるぐらいのレベルにはどうやったらなれますか?
大野さん
私はテレビナレーターの専門スクール「スクールバーズ」に通って、そこで独り立ちしていくまでの流れから営業まで全部教えてもらうことができました。
──営業まで!?それはいいですね!
大野さん
今はオンラインレッスンも受けられるようですので、地方でナレーションの仕事をやってみたいとか、既に活動はしているけどより深く学んでみたいという方は一度検索してみるといいと思います。
「ナレーターメルマガ」っていうのももうずっと何年も無料で発信してくださっているので興味のある方は是非登録してみてください。
Q6 どうやってお仕事をもらっているんですか?
大野さん
先ほどの話にも出てきたスクールバーズが「猪鹿蝶」っていうナレーションのキャスティングシステムも運営しているので、メインのお仕事はそこからいただくことが多いです。
コロナ前の人と会いやすかった頃には飛び込み営業にも行っていました。
──営業先は制作会社さんですか?
大野さん
制作会社さんがほとんどですね。
「この会社のこの人に会いたいな」っていうのだけはなんとなく決めて動いていました。
でも先に約束をして時間を押さえるのは相手の負担になりかねないので、
「近くに来たのでご挨拶に来ました」
…くらいの軽い体で行ってました。
──アポなし飛び込み…!?それで実際に会えたんですか?
大野さん
意外と会えちゃうんですよ。
──アポなしはタブーだと思い込んでいました。
大野さん
実はこの方法はスクールで教わったんです。
「打率は低いけどこういった営業方法もありますよ」って笑
他のいわゆる一般企業向けのやり方とは全然違うかもしれませんね。
場所によってはもうあからさまに面倒くさそうな態度を取られたりするのでそういう意味でもメンタル強くないと。
他にもネットを使った営業ももちろんしています。
制作会社のホームページにお問い合わせメールを送ったりとか。
私は経験がないですが、電話営業する人もいるみたいです。
──そういえば大野さん自身も自分の声のサンプルをネット上に置いてますよね。
大野さん
そうそう、自分のホームページを作るのも営業のひとつです。
実際にホームページ経由でお問い合わせが来たこともあります。
──「この人に会いたい!」とか「この制作会社がいい!」とかそういうのはどうやって探しているんですか?
大野さん
テレビ番組の最後のスタッフロールを見ています。
関わってる人たちの名前が必ず載っているので制作会社などをチェックして調べています。
制作会社を検索しまくってコンタクト取りまくるっていう人もいて、それも方法としてありだとは思うんですけども、私の場合は「テレビの仕事がやりたい!」とはっきり決まっているのでスタッフロールから探す方がしっくりきます。
これもスクールで習ったことなんですけどね笑
──習ったことを「自分で」実践していくのは大事ですよね。
大野さん
私の周りで夢に近づいていってる人たちを見る限り、自力で前に進もう進もうと頑張った結果、何かしら成功を掴んでいっている人が多いですね。
ただ仕事が来るのを待っているだけでは厳しい世界だと思います。
Q7 フリーランスを選んだ理由は何ですか?
大野さん
ナレーションスクールで「自立したナレーターを目指せ」と教わったんです。
それならまずは1人でやってみようかなって。
運も良くて、人にも恵まれて、何もしなくても仕事がバンバン入るみたいな人もまあ0.001%くらいいるかもなんですけど…
フリーランスにしろ事務所に入るにしろ、自分の力で営業もアピールもしていかないと結局は続けられないんですよね。
──好きな仕事を長く続けていく力をつけるためにフリーランスの道に進んだのですね。
大野さん
そうです!
Q8 フリーランスの良いところ・大変なところを教えてください
大野さん
自分がやりたいように動けるのはいいところですね。
どれぐらいの仕事を入れるかも自分でアレンジできるので。
自由な反面、守ってくれる人がいないので全部自己責任になるのは大変なところですね。
間に人が入ってくれてる場合はまだ相談先もあるんですけど、制作会社さんやクライアントさんと直接話したりする時とかはギャラ交渉とか必要になってくるので。
Q9 在宅でもナレーターの仕事はできますか?
大野さん
できると思いますよ。
自粛の影響もあってリモートでもできることが一気に増えたので、在宅ナレーターの数も増えているようです。
テレビの仕事がしたいとかそういうこだわりがなければ全然いけるんじゃないでしょうか。
──テレビのナレーターは在宅だと厳しいですか?
大野さん
うーん、実際にスタジオに行って収録することがまだ多いので難しいと思います。
今後どうなるかは分からないですけど。
Q10 今後の野望を教えてください
大野さん
バラエティ番組が好きなので、バラエティ番組のレギュラーが欲しいですね!
──あれ?「福岡すっぴんツアー」はバラエティ番組ですよね?
大野さん
ああ!そうですね笑
今田耕司兄さんが福岡のグルメとアミューズメントをとエンタメを博多美人と一緒に巡る楽しい番組なんですけども、シーズンごとの放送なんです。
毎週放送のバラエティ番組のレギュラーをやってみたいですね。
というか、バラエティに限らずテレビ番組のレギュラーはもっともっと増やしていきたいです!
──応援しております!
Q11 駆け出しの頃の自分にアドバイスするとしたらなんですか?
大野さん
「もっと駆けずり回れ!」ですね。
──駆けずり回った泥臭い営業方法とか教えてもらいましたけど、もっとですか?
大野さん
最初の頃は「1日○件営業に行く!」みたいな情熱をもって動けてなくて。
考え過ぎたり躊躇したり遠慮したり…。
──最初の方が動きづらいというのもありますよね。
実績引っ提げての方が突撃しやすいというか。
大野さん
そうそう!
でも実績がなくても興味を持ってちゃんと話を聞いてくれたり、使ってくれる人も全然いるってことが段々と分かってきて。
「まだ誰の手垢もついてないなら自分が!」って育ててくれるような人もいましたし笑
「もっと駆けずり回ればよかったなぁ」って、今だからこそ思います。
Q12 最後に視聴者さんにメッセージをお願いします
大野さん
フリーランスは基本的に全部自分でやらなきゃいけないので大変な事も多いですが、その分やりがいもたくさんあるので是非一緒に頑張りましょう!
月曜夜9時からTBSでカウントダウンTVライブ!ライブ!という番組でナレーションを読ませて頂いておりますのでそちらも皆様どうぞよろしくお願いいたします。
インタビューは以上です。
動画版には収録後のオマケトークも付けているので、興味のある方はそちらも是非ご覧ください↓
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