見出し画像

Apple Studio Displayの雑感

先日、とうとうと言うか、念願というか、Apple Studio Displayを手に入れました。既に多くの人がレビューしているので今更ですが、1か月ほど使用した雑感を書いてみました。
今回は、そんなお話です。


入手の経緯

なぜ、今頃になってApple Studio Display(以下AS Display)を購入したのかというと、M3 MacBook Air(以下M3 Air)の画面と、使用していたDELL U2723QX(以下U2723QX)の色味が若干違うからです。

私は、オンラインで授業や会議をする際にM3 Airのカメラを使用していたため、クラムシェルモードではなくM3 Airの画面をサブモニターにしています。他にも、資料を修正する際は、元の資料をM3 Airに表示しながら、U2723QXで修正作業をしていたのですが、カラーモードを調整しても微妙に色味が違うので、イライラが募ってきました。このままイライラしながら作業をするよりも「今後の自分のため」に購入しようと思ったのが入手の経緯です。(でも高すぎる!)

U2723QX(左)とM3 Air(右)。背景の白色の違いでイライラが募る(2024.7.6撮影)

YouTuberの中にも私と同じようにMacと外部モニターの色味の違いに困っている人がいました。たかぼんさんは「今さらだけど…」と題して、AS Displayを導入した経緯を語った動画を公開していました。

とは言え、U2723QXは、秀逸なモニターです。黒の締まりも良いですし、背面のLANポート付きUSBハブもとても便利です。購入の際には、以下の動画が、とても参考になりました。

普通の資料作成の際は色味が気になることもなかったので、M3 Airをクラムシェルモードで使用していたら、このまま使い続けていたかもしれません。

色味も画質も期待通り

AS Displayを箱から出してみると、アルミボディの質感も高く、とてもスマートなモニターです。画面の色味は、M3 AirよりもAS Displayの方が輝度が高いので、少し調整するとほとんど同じなりました。

AS Display(左)とM3 Air(右)。背景の白色がほとんど同じで満足!(2024.7.28撮影)

5Kという画質も申し分ありません。以前は、27インチ5K RetinaディスプレイのiMacを使用していたので、実は4KのU2723QXに変えた時、画質が落ちていることに気がつきました。ただ、4Kでも十分に解像度が高いので、普段、使用している時には全く気になっていませんでしたが、5KのAS Displayに変えた途端に、違いがわかりました。
下の写真は、Adobe Illustratorで作成した0.5ポイントの線を表示した画面を撮影したものです。モアレや画像の汚れみたいなものを差し引いても、左のAS Displayの方が綺麗な線です。右のU2723QXは、水平・垂直の線も滲んだようになっています。斜めの線は太さも異なり、ジャギーも目立ちます。

AS Display(左・2024.7.28撮影)とU2723QX(右・2024.7.6撮影)

わかっていたことですが画面以外はイマイチ

Nintendo Switchは接続できない

満足した点は多いのですが、やはり不満もあります。AS Displayの拡張性が低過ぎます。U2723QXは、USB-A、USB-C、HDMI、LANポートなど計13ポートあるのに対し、AS Displayは、Thunderbolt3、USB-Cの計4ポートだけです。
このままではNintendo Switch(以下Switch)も繋げられません(笑)
ドッキングステーションが必要になるのも頷けます。

U2723QX背面のUSBハブは13ポート。LANポートがとても便利(写真:DELL公式サイトより
AS Display背面のUSBハブは4ポート。全てType-Cの形状(写真:Apple公式サイトより

ですが、ビデオキャプチャーボードとOBS Studioのようなビデオ録画(配信)アプリを使えば、MacでSwitchなどのゲームをプレイできるようになります。
OBS Studioの代わりにQuickTimeでも映りますが、ほんの少し音が遅れます。

 SwitchのゲームをMacでプレイするための接続イメージ

私は、ドラクエしかやらないので、60fps、1080P、フルHDの安いビデオキャプチャーボードを使用しています。最近はUSB-Cが普及しているので、ビデオキャプチャーボードもType C対応のものが便利だと思います。

具体的な接続方法は、以下の記事がわかりやすいです。参考までに記事で紹介されているキャプチャーボードのリンクも掲載しておきます。
(リンクはアフィリエイトなので、ご支援くださる人はよろしくお願いします)

カメラは画質が、マイクは音質が難点

AS Displayのカメラの画質が悪いというのは、発売当初から指摘されていて、改善された今でも、画質が良いとは言えません。カメラユニットそのものを交換しないと改善されないという専門家もいるようです。
また、マイクは少し離れて収音しているからなのか、少しこもっているような音になりました。当初、これまで使用していた外部マイク(Elgato Wave:3)から、AS Displayの内蔵マイクに切り替えようと思っていたのですが、念のため、残してあります。
AS Displayのカメラもマイクも使えますが、残念ながら良いとは言い難いです。

音があちこちから飛んで来ない

スピーカーは、Apple Storeや家電量販店ではすごい良い音に聞こえたのですが、部屋で聞いてみると「あれ? こんなもの?」という感じです。残念ながら、私の耳では、音があちこちから飛んで来ませんでした。
ですが、モニターに搭載されているスピーカーとしては良い音だと思います。空間オーディオに期待し過ぎたのかもしれません。

音があちこちから飛んで来る???(写真:Apple公式サイトより

VESAマウントは何とかして欲しい

そして何より、VESAマウントには不満しかありません。アップルのリンゴマークが隠れてしまうのはしょうがないとしても、取って付けたようなVESAマウントはカッコ悪いです。本体がスマートなので、尚更、残念でなりません。

背面の取って付けたようなVESAマウント(写真:Apple公式サイトより

実際には、使用している時には見えないので、カッコ良いも悪いもないのですが、見えない内部の配線もスマートなのに、なぜVESAマウントだけこんなデザインなのか不思議です。

AS Displayで良かったと思いたい

AS Displayを1か月ほど使用した感想は、液晶画面は、画質も色味もとても素晴らしいものでした。他は、まぁ、それなりでしょう。

そもそもデジタルメディアは、表示するデバイスで見え方も色味も変わってしまうので、画質や色味を気にしてもしょうがないのかもしれません。
ですが、私は作業する上で目の前にあるモニターとMacが比較対象になるので、ちょっとした色味の差でも気になってしまいます。

もしかしたらBenQのM-bookモードが使えるPD2725Uでも良かったのかもしれませんが、AS Displayを購入したので、これで良かったと思いたいです。
本当に予算的にキツかったので……(i i)

「なぜ?(Why?)」をいつも心に持ち続けよう

西村克己 著『論理的な考え方が身に付く本』PHP(2006)第1章見出しより

いいなと思ったら応援しよう!