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プラッチック・ラブ

関西では
プラスチックのことを
プラッチックっていうみたいに
竹内まりやのプラスチック・ラブを
世界ではシティ・ポップといって
けたたましい音をたてて
夕陽がうみに叩きつけられ
たた
きつけられたた
けたた
ましいおとをたててたま
しいおとをけたた
ましい
音は帰っていく
世界の底へ
ひともついていこう
ガンジャを吸いながら
中目黒のドンキでなく
スターバックスの風車が
巨大な帆を
再生エネルギーは
けたた
ましいたましいの
犠牲を犠牲として
あとづけにしてほしい
残酷を引きうける
大人もいない
つうかギレーとギランバレーの
あいだに まといをもって
め組のひとがよみがえる
世界の底から生まれ
世界の底に去っていく
音の像を追って
替え玉を探して
ふところにかすかにのこる
プラッチックをさしだす
再生ってことばの尊さと
まがまがしさ
誰も帰ってこないことを
還っていく音だけが
エコーのように
再生している

                   (詩「2020」#1)



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