色校正を知る
<色校正とは>
色校正|いろこうせい|color proof
印刷において、色が正しく再現されているかを確認する作業およびその印刷見本。品質管理を目的としたものと、発注者に印刷許可を得るための印刷見本としての役割の二つがあります。簡単に言うと、本印刷の前にどんな色や雰囲気に仕上がるのかを確認する作業ですが、たまにパソコンモニターと実際に印刷した印刷物の色目が違うと言われることがありますが、それはモニターはRGBと印刷物はCMYKで表現されているからです。RGBに対してCMYKの表現領域は狭く再現できない色があるためです。
<色校正の必要性>
実際入稿したデータがどのような色目で印刷されるのか、デザイナーが制作したデータが思った様に印刷されるのか?そういった確認作業は勿論の事、色校正を行ったことで誤植が見つかったり、ロゴのレギュレーション(規則・規制・制限)に抵触している事がわかったりと副次的な効果もあります。弊社では出来るだけ色校正を行って頂くことを推奨しております。一番の理由はせっかく御発注頂いた印刷物ですので、失敗して欲しく無い、喜んで頂きたいという思いが最も強いからです。
<色校正の種類>
1.本機校正|ほんきこうせい|machine proof
実際の印刷機で印刷した校正刷り。校正刷りはオフセット平台校正機を使用することが多いが、仕上がり状態を厳密に確認する必要がある場合など実際の印刷機をつかって校正刷りを行います。実際の印刷機をつかって校正をしますので仕上がりは実際に非常に近いものがあがります。品質重視の案件に向いています。
2.平台校正|ひらだいこうせい|flatbed proofing press
本刷りと同じ紙・インキを使用したオフセット平台校正機で印刷した校正刷り。オフセット平台校正機は実際の印刷機と仕組みや構造が違うため色のミスマッチが起きることもあります。
3.インクジェット校正(プルーフ)|ink jet proof
2016年3月デジタルコンセンサスの感材製造が終了したため「デジコン」と呼ばれる校正は、インクジェット校正へと移行したと言えます。大判のインクジェットプリンターを使用して行う色校正で、光沢紙のような表面に光沢がある用紙への校正となります。大まかな色目や文字校正として使用されることが多いです。
4.インクジェットデジタル校正|ink jet digital proof
B2サイズ枚葉型インクジェットデジタル印刷機「Jet Press 750S」を活用した校正。弊社では2022年4月に導入しており、既に「ジェット校正|Jet校正」と呼ばれる市場が出来るほどその存在感は日に日に高まっております。彩匠堂ではB2サイズ枚葉型インクジェットデジタル印刷機「Jet Press 750S」を生産機として活用しており、色校正から本刷りまで一貫して行う事が出来ます。いわば本機校正、本刷りまでが短納期・多品種・小ロットで行う事ができる機械です。
5.オンデマンド校正|on demand proof
トナーオンデマンド印刷を使用した校正。今や聞いた事がない方は居ないくらいその地位が確立されてきたオンデマンド印刷。言葉の意味の通り「必要な時に、必要なだけ」オフセットのような版が不要で、多品種小ロットニーズに応えるためには必要不可欠な出力機となりました。しかしながら欠点としてサイズが469×318㎜といわゆる菊四サイズ(A3の少し大きいサイズ)が限界(最大)な点と、グレーなどの淡い色の表現や薄い網点などがまだまだ表現しきれない点があげられます。とはいえ金・銀・蛍光ピンクなどの鮮やかな表現やテクスチャートナーを活用した透明トナーなどの表現で、これまで以上の多彩な表現が可能となっています。
■最後に
弊社の御客様には「こだわって印刷物を作って欲しい、印刷物で失敗して欲しく無い」このような気持ちを常に持っております。こだわりの印刷物をつくるには本機校正が欠かせません。時間もコストも掛かりますがこだわった印刷物を作成するお手伝いをさせてください!
今回は以上となります。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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