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「やっと気付いたか!世の中の9割は小説家だぁ!」と妹に言われて凍り付いた件。

こんにちは~。あまりに衝撃的なことを言われて
薄っすら汗の滲む暖かい午後に、全身が凍り付いた
猫目です。皆さんお元気でしょうか。……

「やっと気付いたの!世の中の9割は小説家だぁ!」
そのような鋭い言葉が背後から飛んできたのは昨日の
午後である。僕にとっては衝撃の一挙である。

「え、じゃあ残りの1割は?」
コーヒーカップを音もなくデスクに
置いた僕に彼女は告げる。

「ニート」

ちなみに我が妹はニートではない。という事はまさか
妹も小説家!!!なんとまあ!!!

衝撃にも程がある!もとより僕は妹の発言を
ほとんど100%信用している。だから始め冗談
とは思わずに、その途方もない虚実さえ世の中
の真理なのではないか。……と真実にすり替える
作業に徹した。

「ニート以外はみんな、みんな小説家なんだね?」

不覚にも大真面目に再確認をする。
返ってくる言葉は同じである。
やはりこの国の9割はどうやら小説家らしい。
2021年始まって以来の衝撃的事実である。

始まってまだ間もないが。……

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そもそもこの会話の事の発単は、僕が次の公募賞に
提出するための小説にて、小田原を舞台に選んだこと
しいては、小田原へ泊まり込みで現地を訪れようと
企んだことに始まる。

平日の、あまり人が居なそうな時間帯を選んで
いざ小田原へ!と小田原城周辺のビジネスホテル
をチェックする。が、なんと満室!!!

「このコロナの時期に満室とな!」

僕は自分の行動(まだ行動していないが)を
あっさりと棚の一番上にあげ、一人叫んだ。

そこであの名言が発されたのだ。
「世の中の9割は小説家だよ」
「ええ?9割の人間が小説を書くために
ホテルや旅館に泊まりに行っていると?」
そうおっしゃる?

ぼくは小説の題材に場所へは出来る限り訪れるよう
心掛けてきた。プロ意識以前に想像力の問題である。
しかとこの眼で現物を見ないと、なにせウソが本気
の嘘になってしまう。

それだけは避けたい。

そもそも小説はうその物語じゃないか。
そう言われてしまえばその通りである。
しかし、書店に並ぶ小説たちを開いて
読み始めた瞬間、それは「嘘」ではなく
「真実」と化す。いいや、あれは真実だ。

ウソが嘘じゃなくなる。
まるで我が妹の言葉のように。……

小説はウソの世界を創っているのではなく、
真実の世界を新しく創り出している。と僕は
思っている。よって、僕も出来る限りウソを
払拭していき、真実に近づけなくてはならな
い。いいや100%の「ホントウ」を創りあげ
なくてはならない。大好きなファンタジー
然(しか)りだ。

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誰がハリーポッターの世界を完全なる虚実
と言えよう。誰もあの魔法の世界を疑わない。
誰があのホグワーツ魔術学校が作者の妄想で
あると断言するものがあるか。

そんな人居なかろう。

少々、話が脱線気味だが問題は真実の物語を
追及するために僕は小田原へ行く必要があり、
その日その時の熱量にて執筆をして嘘なき
世界を綴って帰ってくることである。

さて。
さて。
さあて。

どうしようかな。
世界の9割が小説家なのは分かったけれども
ならばどう小田原へ向かおうか。……

これは自宅で大人しくして、
自粛期間終了を待つべきかな。
という事で、とりあえず近所
の夜道を散歩してくるとする。

会う人すべてが小説家として映ることは
言うまでもないが。それにしても世の中
の9割が小説家の世界……

なかなか面白い世界じゃないか。

今日も一日ありがとう。
今晩は冷えるのでお体ご自愛下さい。

それでは、また明日。




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