#1 片手でポリフォニーを弾くときの練習方法
こんにちは!ピアニストのさいりえ(@smomopiano)です。
このたび、定期購読マガジン「さいりえのオンラインレッスンサロン」をはじめました。
このマガジンは、ピアノを楽しみたい、がんばっていきたいと思うあなたにちょっぴり役立つ情報を動画やテキストでシェアしていきます。
そして、ご登録の会員さまのご質問やご相談にも丁寧に答えてコンテンツにしていくサロンです。
おもに、
・ピアノが好き
・中級〜上級者むけ
・コンクールや音大受験対応
という方に向けて書いていきます。
お役に立てるよう、わたしの経験や知識をしっかり入れていきます!
それではさっそく、第1回のお題。
片手でポリフォニーを弾くときの練習方法
〈1〉基本的なこと(バッハで実践)
「ポリフォニーのレガート」について書いていきます。
例:バッハ:シンフォニア第6番(動画①)
シンフォニア6番の冒頭です。3小節目から、ソプラノとアルトの2声でいっしょに歌って動いていく部分がありますね。
♪ 動画①
この2声のポリフォニーを美しく歌うための練習方法を解説していきます。
・1声ずつ弾いてみて、「どんな表情で弾きたいか」を確認する(動画②)
まず1声ずつ、よく歌って弾いてみます。
おすすめは、「好きな指づかい→実際に弾く指づかい」 の2パターンで練習してみることです。
付点2分音符によるなだらかな下行形なので、レガートでたっぷりと歌うように弾きます。
・両手で弾いてみる(動画②)
つぎに、2声合わせるのですが、片手で弾く前に、右手と左手に分けて弾いてみると、横に歌いやすくなります。
よく耳をつかって聴きます。
♪ 動画② 2声の練習(片手で1声・両手で2声)
ここまでで、理想のイメージをしっかりと確認します。
では、ここからは片手で2声を弾いていきますね。
・音価を正確に。慣れていないと曖昧(あいまい)にしやすいので注意!(動画③)
各音の長さや重なりかたを正確にしましょう。
頭でわかっていても、指がはずみでピンと上がってしまったり、逆に指を離すのがおそすぎたりすると、きれいな2声になりません。
こちらのブログでも書いています。
♪ 動画③/失敗例
・タッチに気を配る
ここでは、なめらかなレガートで弾いてみます。
「カタン、カタン」というタッチだと、音楽がボコボコしますし、横にきこえなくなってしまいます。
打鍵と離鍵のタイミングや受け渡しに気を配り、なめらかに歌うように弾きます。
・バランスを確認して弾く
ポリフォニーのバランスの基本的なことは、
・長い音符はよく伸びる音で
・動いている音符はやや小さく
・1声目の音の直後に次の声部が現れるときは、少し控えめに弾く
・外声はくっきりめ、内声は穏やかに、など声部ごとの違いを出す
(すごく単純に言うと内声は少し弱く弾くことが多い。)
などの小さな工夫が必要になります。
ただ、あまり理屈で覚えたり、「強い・弱い」だけで判断してしまうと非音楽的になってしまう危険がありますので、ポイントだけ頭の片隅においておき、実際の音や音楽を聴いて判断していきましょう。
レガートで、音の伸びやバランスを聴きながら弾いてみました。
♪ 動画④
〈2〉 2声がそれぞれ別の動きで、ちがう楽器、パートのように現れるとき
上の例のバッハでは、2声が似た動きをしていましたが、異なる動きをする曲もたくさんあります。
こんどは別の曲を例に出してみます。
例:ベートーヴェン ソナタ 第2番 Op.2-2 第1楽章(動画⑤)
ソナタ2番の冒頭。はじめはユニゾンで主題が現れますが、そのあと(9小節目〜)両手で3声の旋律が歌い始めます。
♪ 動画⑤ (1〜20小節目まで)
・それぞれの声部に呼吸させる(横に歌う)(動画⑥)
9小節目からの右手の2声を練習してみましょう。
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