#66 音楽の中に、「循環」や「動き」を感じることで自然になる!そのためのポイントは?
こんにちは、さいりえです。
第66回、オンラインレッスンサロン note のテーマは「自然に循環した音楽づくり」について。
音楽を感じて弾きたいのに、どうしても一辺倒になってしまうことってありませんか?
このnoteでは、自然な音楽づくりのために、「循環した動きや、連続する動きを意識する」ということについてお話します。
このような内容で、テキストと合計22分の動画で構成しています。
・音楽の中にある循環ってどういうこと?
・循環した動きを感じると、どんな良いことがあるの?
・循環した動き、連続した動きを演奏に取り入れるための具体的ポイントは?
・実際の練習への取り組み例(ショパンの舟歌 Op.60 を例に)
・注意点、補足事項
あなたの練習のお供にぜひ一度ご覧ください。
【このnoteのポイント】
・音楽は一定に固まりとどまるものではなく、常に循環して生きている
【こんなお悩みに】
・音や音楽が硬くなる
・音楽が自然にならない
・拍や流れを感じているつもりだけど、うまくいかない
・難しくなると体や音楽が固まりやすい
【このnoteの構成】
・テキスト
・動画解説(計22分の動画)
※動画は vimeo のプライベートリンクを共有しています。
【例に取り上げている曲】
ショパン/舟歌 Op.60
ベートーヴェン/ソナタ 第18番 Op.31-3 第1楽章(少しだけ)
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音楽における「循環」って?
クラシック音楽はコンクリートやプラスチックのように真っ直ぐに固まったものではなく、時間やエネルギー、感情、いろいろな存在の流れとともに動いていくものです。
とくに円を描いたり、向こうに行って返ってくる、という「循環」や「連続する動き」を感じて音楽を作っていくと、自然になることが多いです。
たとえば
・呼吸
・海の波の動き
・体の動き、関節の曲げ伸ばし
など、この世界に自然にあるものを思い浮かべてみると、イメージがつきやすいかもしれません。
音楽に循環や動きを感じると、何が良いの?
音楽、演奏に循環や動きが感じられると、いろいろな良い点があります。
・音楽が自然になる
・聴いていて違和感がなく、心地よくなる
・弾きやすくなる
逆にデメリットは…無いんじゃないでしょうか??
楽器の演奏って、音楽や音符の流れに対して物理的に逆らった動きをしなければならない瞬間などもあります。
たとえばピアノでの連打などはどうしても無理な動きになったり、機械的な動きになったりしてしまいがちですよね。
そんな場合も、音楽の循環を感じて、本来の自然な姿に戻してあげる、という感じですね。
では次の項からは、演奏するときのポイントについて書いていきます。
循環を演奏に取り入れるためのポイント
音楽の循環や動きの大切さについて意識していただけたら、次は実際に演奏するときのポイントです。
上に書いたように、何ごとにも「循環」や「自然な動き」はありますので、いろいろな視点から見つめ、取りくむことができます。
ここでは、大きな3つのポイントを挙げてみます。
・拍子感
・和声感
・体の使い方
順にお話してきます。
①拍子感
指揮で円を描くように、「行きっぱなし」ではなく「戻ってくる」、また「動きを含みながらどこかに進んでいく」ことを、実際の曲の拍子感の中でも意識します。
・大きな拍子感を確認
・表拍と裏拍の向きの違い
・連続する3〜4コの音があるとき、動きを感じる
・複数の音を適切にグルーピングする
など、いろいろなポイントがあります。
本 note と動画でも、この点を中心にお話しています。
また、こちらの過去 note もご参考になるかと思います。
②和声感
機能和声という言葉があります。
たとえば、「C-E-G」の和音があったとき、ハ長調なら主和音なので安定感がありますが、ヘ長調なら属和音で緊張感や強い方向性を持ちます。
和音は、前後の関係やその曲における役割があり、複数の和音が連続すると、そこに関係性や動きが生まれます。
これらを感じて、その役割にふさわしい動きや連絡をすると、自然と循環や動きが生まれてくるはずです。
今回の動画では和声についてはあまり多くをお話していませんが、大切なことなので今後も取り上げていきます。
和声の推移や分析については、過去のいくつもの note でも取り上げています。

③体の動き
つぎに、実際に弾くときの身体的な動きについて。
腕や体全体の働きに音楽の循環や動きをちゃんと取り入れられると、音楽が自然になるだけでなく、弾きやすくなります。
こちらの note でも共通点がある話をしています(他にも関連 note が複数あります)。
具体的な事例(ショパンの舟歌 op.60)
この後にご紹介する動画では、ショパンの舟歌 op.60 を例に、循環する音楽の感じ方の一例や、わかっていてもなかなか難しい部分についてお話、実演しています。
(おもな内容)
・伴奏形の拍子感や空気感について
・メロディも同じ…だけど重音や音形により難しい!?
・伸ばしている音にも 、波や動きがある
・連続オクターブの部分
また、最後の動画ではベートーヴェンのソナタを例に、速い曲や一見真っ直ぐに思えてしまいそうな部分にも循環した流れを取り入れることについて、実際にお話と演奏をしています。
(動画はこのnoteの後半にまとめて載せています。会員様専用。)
注意点や補足
ここまでの内容に関して、いくつかの注意点や補足事項を書いておきます。
・円やボール打ちのような動きを描くときは広いものを感じて。
・細かい循環と大きな循環、両方を感じる。
・循環するからといって、ふわ〜〜〜っとさせる必要はない。
また、真ん丸な円とは限らない。スッキリとした動きの循環もある。
・循環を必要としない、例外はある。
これらも、動画でお話しています。
以上の内容を動画で紹介(計22分)
それでは、ここまでの内容を動画で解説、実演しています。
〈動画の内容〉
動画①循環した音楽って?3つのポイント…約9分
動画②実際の曲を例に(ショパン:舟歌Op.60より)…約8分半
動画③その他の例と、注意点…約4分半
動画①循環した音楽って?3つのポイント
動画②実際の曲を例に(ショパン:舟歌Op.60より)
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