#6 難しいパッセージやスタッカートになると、音や表情が硬くなる?考え方・練習方法(ベートーヴェンのソナタ第2番より)
こんにちは!ピアニストのさいりえ(@smomopiano)です。
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さて、第6回目のテーマはこちら。
【難しいパッセージやスタッカートが出てくると硬くなっちゃう!という人に向けた、考え方と練習方法】
速いパッセージや音が多い場所になると、キュッと力んでしまって硬くなりやすいですよね。
それからスタッカートになると硬い音になってしまうことも。
そんなお悩みを持つ方への note です。
オンラインレッスンサロン会員でない方も、テキスト部分はすべて無料で読めますので、どうぞお読みください。
ミスはないけれど、つい硬くなってしまう演奏
ベートーヴェンのソナタ第2番 Op.2-2の第1楽章より、第1主題と第2主題のあいだにある経過部分を取り上げます。
16分音符の3連符と、8分音符のスタッカートで組み合わされた、この曲の特徴的な部分のひとつ。
2度演奏してみました。
2つの演奏の違い、伝わりますでしょうか?
① 通常の演奏
② 音質も流れも硬くなってしまった演奏
ここからは、「② みたいな演奏になってしまうよ〜」という方に向けて、もっと良くしていくためのポイントを紹介していきます。
問題点はつぎの3つ
2回めの演奏には問題点がいくつかあります。
・音をただ並べている(音の意味などを考えられていない)
・スタッカートで手を硬くしてしまっている、「スタッカートすることが目的」になってしまっている
・「難しい場所だから、ちゃんと弾かなきゃ!」という意識が最優先になってしまっている
これらを解決するには、どうすれば良いでしょうか?
音の意味や役割を考える(いろいろな側面から)
音ひとつひとつの意味や役割を考えます。
たとえば
・調性・和声はどうなっているのか
・音の形はどうなっているのか
・フレーズ、音階がどうなっているか(上行・下行など)
・パートごとにどのように受け渡しているか
などを意識していくと、弾き方のヒントが見えてきます。
スタッカートでも、フレーズのつながりをもって弾く
スタッカートの記号を見ると、ついピンピン弾いてしまいがちです。
それに、そんなつもりはなくても、音が分断されてしまいやすいですよね。
この場合、ひとつのメロディやモチーフとして、横のフレーズのつながりを再度確認します。
レガートで弾いてみるのも良い練習です。
「どう弾きたい?」というイメージ、計画をはっきり持つ
「どう弾きたいか」が定まらないと、「ミスしない」とか「ちゃんと弾かなきゃ」というのが先に来てしまいます。
もちろん、ミスしないで弾くことも大事ではあるのですが、それが第一ではありません。
あなたが音楽的な演奏像をはっきりと持てていれば、次のように変化があらわれます。
・ひとつひとつの音が語ってくれる
・練習への姿勢や練習方法が変わる(「〜〜のように弾くためには?」という視点に変わる)
・(たとえちょっとミスしたとしても)全体の音楽像があるので、大きな音楽が損なわれることがない
・「ミスしない」ことよりも「こんなふうに弾きたい!」という気持ちが強まるので、萎縮するのではなく、前向きな姿勢(精神的にも身体的にも)で演奏できる
本番では緊張しますし、どうしても守りに入ってしまうこともありますよね(わかります・・・!)。
ふだんの練習の段階で、よく音の意味を考えて、それにふさわしい表現を見つけていくことで、少しずつ変わってきます。
少しの変化でも、日々重ねていけば大きな進歩になりますよね。
ポイントを動画で解説!(約4分)
以上のポイントを中心に、動画で解説しています。
動画の下に、和声分析の補足説明も載せていますのであわせてご覧ください。
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