#124 【アドバイス動画】古典派ソナタの”和声感” と "ペダル" について
こんにちは!さいりえです。
今日のnoteは、先月に引き続き、ベートーヴェンのソナタ第21番「ワルトシュタイン」のアドバイス動画のご紹介です。
最近、毎月つづけてベートーヴェンのソナタについて触れています。
前回は、
・主題のキャラクターづけ
・デュナーミクについて
がメインで、和声感についても少し触れたところでした(今回もう少し掘り下げます)。
また、その前は「技術的な課題、練習方法」に絞って
・オクターブ
・16分音符
・連打
などについて触れています。
それ以外にも、たくさん取り上げていますのでぜひご覧ください↓
♪さいりえのベートーヴェンに関するnoteはこちら♪
さて、そんなわけで、今回のテーマは
《1》和声感
《2》ペダル
について、です。
どちらもアドバイス動画ですので、体系立てて1から10まで説明…というよりは、演奏者の方にピンポイントでお話している内容になります。
また、《1》のほうの動画は、体調が悪く声を出してお話しておりません。無言の練習、考察動画のような感覚でご覧いただければと思います。
どちらもテキストでもお伝えしておりますので、併用していただければより理解が深まるかと思います!
それでは、2つの内容をテキストと動画でお伝えしていきます。
たまたま、展開部の同じ部分ですので、ほかのミニポイントについても少しずつ触れています。
テキストでは小節番号でご説明していますので、楽譜をお手元においていただくとよりわかりやすいかと思います!
《1》和声感についてのテキストアドバイスと動画
ではまず、和声感について。
テキストはこちらです。
前回よりもまとまりやリズムの軽さが出て素敵でした!
弾きやすくなじんできたとのコメントも嬉しく拝見しました。
とても自然な音楽でよかったのですが、さらに気をつけてみていただきたいことを以下に書いていきますので、お試しいただければと思います。
(和声感を具体的に表現するためのアプローチ)
・96小節目から、同じ形ですが和声はどんどん変わっていきます。左手のほうが音楽の方向性や和声感を感じられているように思いました!
右手は細かなパッセージなのでどうしても「パラパラ」というタッチになりやすいのですが、もう少し和声感がほしいです。
①和音の響きを作ってから弾く
たとえば、「ミーソファミ」→「ドミソ〜〜」の和音
「ドシラソファ」→「(レ+)ファラド〜〜〜」の和音、と、和音の響きをまずゆったりと感じて作ってから、それに沿ったタッチで細かいパッセージも弾くとよいかと思います。
②同じ形どうしで調性が違う部分を弾き比べる
たとえば「シ〜レドシ」と、「ソ〜シラソ」、「シ〜レドシ」など、同じ形を探していろいろな小節で弾きます。
そのとき、全く同じ弾き方や同じ音になっていないか確認。
・ここは少し沈みこんだ感じだから深い音で
・ここは発展しているから、積極的に
など、くっきりと弾き分けられるようにやってみてください。
(その他のポイント)
・104からの左手は、ppのキャラクターや音量を表現するために、もう少し指の動きを細やかに近い距離で弾くほうがよさそうです。
・112からのかけあいは、右手はレガートですが左手は少しガッチリしていますので、もう少しレガート、隣の音とのつながり、溶け込みあい(そこまで溶けるわけではないですが)が出るほうが良さそうです。
指を上げすぎず、アルペジオをなめらかにしっとりとタッチできると良いです。
・146以降の右手3連符はもう一歩くっきりすると良いですね。3つ目の音符の打鍵が浅くゆるくなりやすいので、後ろの2つを素早く鍵盤の中まで軽く打鍵できるように意識してみられてください。
動画はこちらです。上にも書きましたが、こちらの動画は無言動画となっております。
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