魔法を求めるな!依存が依存を生む仕組み
コロナ禍によって、さらに混とんとした世の中が加速した。
そんな世の中では、ますます人は騙して騙される。
ある人は「騙す人が悪い」と言う。
ある人は「騙される人が悪い」と言う。
どちらが正しいのか?
何が悪で、何が善なのか?
一つ言える事実は、知識を得ることで、騙すこともできれば、騙されることを防ぐことができるということ。
知識は「武器」にもなり「防具」にもなるということ。
だからこそ私は、催眠術・催眠療法の学びをお勧めします。
とあるマーケティングスクールを受講したときに言われたこと。
「商品・サービスを売ることは簡単である。次のキーワードを入れましょう。」
・誰でも
・すぐに
・簡単に
そして、次のような商品・サービスは売れやすい。
・儲かる、売れる
・モテる
・ダイエット
さらには、不安と恐怖を与えると良い、と教えられました。
実際に、これらを融合したセールスは世の中に溢れていて、無くなることはありません。
無くなるどころか、次々に新たなモノが生まれて、その数はますます増えていきます。
しかもその売り方はテンプレート化されたものでもあります。
「このような売り方をすれば売れる」と教えられて、まるで金太郎飴のような売り方で溢れているのです。
私はこの話を聞いたときに、違和感を覚えて、怒りさえも感じました。
なぜなら、私が提供している催眠術スクールも、これらのキーワードを入れているからです。
「催眠術は誰でも習得することができます」
「催眠術は簡単です」
「催眠術は本気でやれば3ヶ月で習得することができます」
でもこれらの表現は、私が苦労して生み出したものであり、長年の経験によって自信をもって伝えていることなのです。
それを「売ることだけを目的として利用して欲しくない」という想いが沸いてきました。
さらにこんな話にも違和感がありました。
「いかに高額で売るかが大事である」
「高額で売ることがブランディングになる」
確かに価値ある学びであれば、料金を上げていき、自信をもって料金を設定することは大事なことです。
「安売りは自分の心の問題である」
私はこれまで数多くの人に伝えてきた言葉です。
これは料金を値上げできない人が多くいるのですが、それは商品・サービスの内容ではなく、自分の心の問題である、という意味です。
内容に自信があるのであれば、それ相応の対価を自信をもって要求しましょう、ということです。
さらに言えば、自信をもっているなら、堂々と料金を提示して、相手に選択をさせることでその商品・サービスの価値が高まります。
無料で受ける人と、料金を支払って受ける人では、同じ内容の商品・サービスを受けても、その効果は変わるものです。
それは自分の意識のあり方が、内容そのものよりも効果を出すために重要なポイントでもあるのです。
私はこれらを理解をするまでに、価値観を得るために、長年を費やしました。
一歩一歩、少しずつ、経験を積み重ねて、この価値ある気づきを得ることができました。
だからこそ、売ることだけを目的に、これらを伝える人に違和感と怒りを感じたのでしょう。
地味に伝えても人の心は動かしにくい。
派手に伝えると人の心は動かしやすい。
自分が目指す方向性で本気で活動を続けてきて感じることでもあります。
残念にも思いますが、これが現実なのです。
「魔法を求めると依存を生み出し、その依存は次の依存を生み出す」
そもそもなぜ人は魔法を求めてしまうのでしょうか?
魔法を謳うものに心を惹かれてしまうのでしょうか?
それは「すぐの結果」を求めてしまうから。
人間の本能と言ってもいいでしょう。
お金が必要なときは、すぐに簡単な方法で得たい。
ダイエットをするなら、すぐに簡単に達成したい。
心の問題を解決するなら、すぐに魔法のように解決したい。
このように思うことは誰でもあることでしょう。
深く悩んでいるときほど、この傾向は強くなるものです。
ところが発信する側にとっては、これらの人間の安易な願望を利用することができるのです。
それは意図的であるか意図的でないかは別として、その発信に反応する人、その先には依存する人を求めて、依存する人を生みだすこともできるのです。
すぐの結果を求めて、魔法を求めて依存するとどうなるのか?
依存してしまう人は、それを信じて行動します。
そのエネルギーはとても強くて、外から見ている人は違和感を感じたり、抵抗を感じるものなのかもしれません。
あまりにも熱い想いに心を動かされる人もいることでしょう。
ところが、どこかの時点で負の反応に転じることもあります。
そうすると、それまで好意的だったのに、攻撃的に変わってしまうのが、依存する人の一つの特徴でもあります。
「〇〇は素晴らしい」から、「〇〇は悪である」というように、極端に変わる人も少なくありません。
さらにここから先はどうなってしまうのか?
依存する人は、次の依存先を求めてします。
「〇〇のやり方はダメだったけど、もっと良い方法があるに違いない」
依存が強い人はその依存先が攻撃対象になる、なんてこともよくあることです。
そしてまた新たな依存先を求めて行動をするのですが、結局うまくいかずに次の依存先を探す。
私はこのような流れを何度も繰り返している人をみてきました。
これが「依存が依存を生む」仕組みでもあります。
人は何かに依存しています。
社会への依存、会社への依存、コミュニティーへの依存、他者への依存、煙草やアルコールへの依存、そして現在多くの人にあるのがスマホ依存。
スマホを忘れた日は落ち着かない、という経験をしたことがあるのではないでしょうか。
現在人の多くの人は、スマホ依存であると言えるでしょう。
過去も現在も、人間は何かに依存して生きているのです。
なぜ人間は依存してしまうのでしょうか?
それは依存した方が楽であるからです。
何かを信じて行動することで、安心や快楽や満足感を得ることができるからです。
特定の人や商品・サービスに依存すると、その価値観や考えや行動を真似するようになります。
そうすると、自分自身で考える必要がなくなり、楽にもなりますし、安心しますし、少しでも良い結果を得られたときは、快楽や安心感を得ることができます。
さらに深いことを言えば、良い変化が起こったときは、「〇〇のおかげである」と、都合の良いように解釈してしまい、さらにその世界にのめり込んでしまいやすくなります。
雑誌の裏に「幸運を引き寄せる〇〇」なんて商品が広告されていますが、あのような掲載は無くなることはありません。
例えば、財布やブレスレットやパワーストーンのようなもの。
なぜなら、一定数の人にとって効果があるからです。
効果があるというよりも、少しで良い変化が起こったときに「〇〇のおかげである」と解釈してしまい、その商品の効果を自ら認めてしまうということが、いとも簡単に起こってしまいます。
そしてそのように信じてしまうと、ますます同じような商品にのめり込んでしまうのです。
これも「依存が依存を生む」一つの仕組みであります。
人間は何かに依存して生きています。
依存することが悪いわけではありません。
依存がさらなる依存を生みという流れが悪いのです。
それはあなたの人生を縛ることでもあり、今の自分から抜け出すことを妨げている大きな要因にあっていることに気づくべきことなのです。
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