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うちでは味噌汁しか飲まないのに、保育園の給食は毎日完食しているむすめの話

一歳半を過ぎたむすめは、朝に牛乳とチーズしか食べない。

好き嫌いがはげしめになってきた。毎日16時になると、保育園からコドモンからその日の様子の通知が届く。

「今日の給食:ごはん、焼き魚、ほうれん草のおひたし、味噌汁」
「食事の様子:完食」

完食?うちの娘が?
あの、家ではおかずや好きじゃないものは「やーやー」と拒否し、味噌汁しか飲まないときもある娘が?そう、給食は毎日完食するんだよね。

家では食べないのに!

親としては困惑する。家では気分屋で、食べるものも限られている。昨日は好きな白いごはんすら拒否したかと思えば、今日はたこ焼きを6つも食べる。

好きなものしか口にしない。野菜なんて、ほぼ食べない。でも、保育園では、ほぼ毎日完食しているという。

「ほんとにうちの子?」と思いつつ、2月の頭にあった保護者会でその話をしたら、なんとみんな同じことを言っていた。

「うちもです!」「保育園だと食べるのに、家では全然…」うちの子は白いご飯が好きなのだけど、おともだちのかなたくんは逆にパンしか食べないらしい。

これはよくあることで、どうやらみんな、家では甘えているのだ。うちの娘だけじゃなかったんだなと思うと、なんだかほっとした。

たぶん、「集団の力」なのだろう。周りの友だちが食べていると、自然と自分も食べる。

おしゃべりしながら食べると、気づけば完食している。先生たちが優しく声をかけてくれることで、食事が楽しくなる。

うちのむすめは、「おねえさんだよね!」と言われると食べるらしい。笑

「何なら毎日食べるの?」と考えてみたこともあったけれど、それはきっと本当にその時々で変わるのだろうから考えるのもやめた。味噌汁だったり、たこ焼きだったり、日によって違うけれど、それが彼女の「好き」なら、無理に変えなくてもいいのかもしれない。

大人はつい、「ちゃんとバランスよく食べなきゃ」「これを食べるのが普通」と思いがちだけど、それはあくまで“大人の当たり前”であって、子どもにとっての当たり前ではない。

彼女の世界では、気分によって食べたり食べなかったりすることも、立派な成長の一部なのかもしれない。

大人の価値観を押し付けるのではなく、彼女が「おいしい」と感じるものを、一緒に楽しんでいきたいと思った。そういえば、私もすごく野菜嫌いだったし、わりと同じものしか食べなかったな。

いつか『今日、こんなのを食べておいしかったよ』と自分の言葉で話してくれる日が来るのだろうか。

そう思うと、それはそれで嬉しいはずなのに、ちょっと寂しくもなる。今はまだ『やーやー』とごはんを拒否したり、気分で食べたり食べなかったりしているけれど、そんなやりとりがなくなる日が来るのかと思うと、少し物足りなく感じるのかもしれない。

成長してほしい気持ちと、今のままでいてほしい気持ち。

どちらも本音で、だからこそ、今この瞬間の彼女のリズムに付き合って、気まぐれな食事を見守っていきたいなと思った。

かわいいむすめよ、家では甘えられる時間を、存分に楽しんでおくれ!

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