題材にされる側にも学ぶことはある -人生初のユーザー参加-
題材にするのが遅くなりましたが、8月末から9月に行われた、某デザイン系のアイデアソンにデザインを考えるもとになるユーザー代表として参加してまいりました。(主催団体様の許可は得ておりますが、活動報告を見ると、かなりバッチリ顔出ししておりましたので、具体的な名前などについては伏せようと思います)
『ただ単に時系列で並べても面白くないなあ』と思いましたので、私が思ったことを軸に今回は書いていこうと思います。
大方の項目は下の感じです。
◆方向音痴にとって、東京駅はとんでもない迷宮だった
アイデアソンのアイデアを抽出するのに、フィールドワークという手法が今回採られました。平たく言えば、私をユーザーとするチームとなったデザイナーの皆さんとお出かけしたのです。
私のチームは、有楽町に外出した帰りに東京駅でお土産を買って帰る!という想定だったのですが、お土産を買う想定で寄った東京駅の道が、まあ分からないこと……。
ただでさえ広い駅なうえに、エレベーターが設置されている場所が限られており、ルートの案内が全く参考にならず……。1度通ったお店にどうやって行くのか、方向音痴の私には当然分からず……。チームの人たちがいなければ何時まで私は東京駅を彷徨っていただろうか……想像がつきません。
東京駅には行ってみたいと思っていたのですが、1人で行こうとは2度と思いません。
帰ってこられない自信があります。
フィールドワークで学ぶのはデザイナーの方々だったはずですが、私も非常に勉強になったフィールドワークでした。
余談ですが、仮装のお土産で買ったお菓子は、半分はチームで分けて、もう半分は持って帰りました。
◆デザイナーさんは乗せすぎ注意
東京駅の話は、あくまで私の個人的な話でありまして、本編のアイデアソンとしては、デザイナーの方がからいろいろ意見が出たのですよ。
その中でこんな意見が出たのです。
「お昼を皆で食べたの、すごく楽しかったね」
私たちのチームは、先ほどの東京駅に行く前、有楽町のハンバーガーショップにて団体様状態で食べたのですよ。
そのときのことが印象に残ったみたいで、私も、皆が一緒に食べて楽しそうな顔を見るのが、また嬉しくて。
今回のアイデアソンのオードソックスな課題の出し方が、『障がい者が不便に感じていることを解消する』というものだったのですが、私たちのチームは、『楽しかったこのランチを、どうしたら当たり前の光景にできるのか』という話の方向で進んで行ったのですよ。
そこで、私が発した一言。
「そういう良いことからアプローチしていく、普通とは違う感じがデザイナーらしくて、良いかも」
この私の一言を受けて、私たちのチームはこのランチの話をベースにデザインアイデアを形にすることになったのですが、机を作るという話から、監修者の講評を受けて、“車いすでも入れるレストラン”を作るという大がかりなお話に。
メニュー、導線、机と、3つも検討事項が生まれた結果、後日行われた検証は、6時間かかりました。(私がいた時間だけで6時間なので、デザイナーさんたちはもっと長時間かかっていました……)
こんなに大がかりになると、私の見込みが甘かったのはあると思いますが、空間デザインという大きなプロジェクトになってしまったのは、私が発した一言にも責任があると思っています。
最終的には、デザイナーの皆さまががんばってくださり、素敵な感じにまとまりましたが、今回はある意味私のためのデザインでもあったので、もう少し身近でデザインとしても簡単なものに、私の方で誘導しても良かったかな?と思います。
次回、同じような機会があるとすれば、その辺りは私が意見をして、調整するのも手段としてはあると思いました。
学んだとともに、反省したことでもあります。
◆車いすにとっては日常的なことでも、興味を持ってくれる人がいる
今回のアイデアソンで、私たちのチームは、最終的にハンバーガーショップでのランチを題材に選びましたが、それまでに出た不便の気づきのなかで、「多目的用トイレにハンドドライヤーが無いことがある」とか、「ショーケースの上にある物が取れない」とか、私のなかでは当たり前と化して諦めていることを気づきとし、課題として挙げてくれたことが嬉しかったです。
また、別のチーム(視覚障がい者がユーザー)が、「自分たちが作ったアイデアの成果物を車いすの人にも試して欲しい」というリクエストを受けて、それに応えようとしたところ、私と同じチームの方々が、「行きたい!」とのことで、全員ついて来てくださったんですね。
デザイナーの方々には研修の一環であったと思いますが、それでもそういったチーム外の検証にも、純粋な興味を持っていただけたことは、とても嬉しかったです。
今回のアイデアソンに参加するにあたり、事前の打ち合わせで、「普段どおりのお出かけという設定で、フィールドワークを行います」と説明を受けていました。
しかし、実際には、出かけ先のパンフレットにスタンプを押したり、ハンバーガーショップのトレイを持ってみたりと、普段なら、はなから諦めることをしたチャレンジングなフィールドワークになりました。
先に書いたように、検証も長時間になって大変でしたが、私にとっても大変貴重な体験になりました。
◆お金のことはきちんとしましょう
今回、1度お断りはしたのですが、主催団体さんから、「是非に!」ということで、謝礼を頂きました。
税金関係の取り扱いを調べたところ、今回は雑所得にあたるようです。
雑所得ですが、所得税は20万以下であれば不要ですが、住民税は金額にかかわらず申告が必要なようです。
……ということで、法律としてはもちろんですが、次回の機会や今後を見据える意味でも、今回しっかり住民税の申告をしてこようと思います。
住民税の申告については、お役所に行って、この年末か年明けに勉強してこようと思います!!
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