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青春の光と影。

■最近のベトナムNEWS(2023年9月12日)、「ベトナムのIT最大手『FPT』傘下の『FPT Software(FPTS)』は、北米・ラテンアメリカ地域3拠点に事務所を開設、2023年末迄に収益1470億円を目指す」。
・FPTSはソフトウェア開発を進める方針で現在はメキシコ、コスタリカ、コロンビアで事業を展開している。
・メキシコ事務所所在地はハリスコ州の州都『グアダラハラ』は「メキシコのシリコンバレー」や教育都市と知られ毎年数千人の学生がITを学ぶ。

■また「グアダラハラはサンフランシスコやロサンゼルス、ダラス等米国大都市のタイムゾーンに近く、米国の巨大ソフトフェア市場を開拓する上で理想的な場所」とされる。
・グアダラハラは「北米有数の世界都市、その美しさは『西部の真珠』」と呼ばれる。が、美しさは街並みだけではない。
・有難い事に私は十代半ば頃、海外で勉強する機会に恵まれ、クラスにメキシコ出身の女性がいた。

■彼女は十代なのに大人びてラテンの香り纏う美しさ、気がつくと私は恋に落ちていた。
・しかし、私は合いそうになると逸らすので彼女と目が合う事なく、声を掛ける方法も分らぬまま話す事なく、学業を終え互いの国に戻りその後二人が再会する事はなかった。
・小さな恋は一瞬にして句読点を打つが、彼女の笑顔や仕草に一喜一憂した想いは若かりし人生の一ページにしっかりと刻まれる。
・当時、海外のラジオで良く流れたJudy Collinsの『青春の光と影』、私は帰国後CDを買い繰返し聴いた、何度も何度も聴いた。
・きっと、彼女を考えるだけでドキドキした幸せと彼女を想った記憶の中にただただ身を置いていたい、私はそんな心で聴いていたのかも知れない。

■和訳
『青春の光と影』
作詞・作曲:ジョニ・ミッチェル
歌:ジュディ・コリンズ、ジョニ・ミッチェル他

風になびく天使の髪
空に浮かぶアイスクリームのお城
そしてあちこちへ流れて行く羽毛の渓流
わたしはそんな風に雲をみていたわ

けれど今それは太陽を覆い隠し
雨や雪を降らせるだけのもの
やりたいことがたくさんあったのに
雲が邪魔をして来たの

今わたしは雲を両側から見つめている
上の方や下の方から、あれやこれやとね
でもそれは雲の幻影だって気がついたの
本当は雲のことなど何もわかっちゃいないんだって

めぐり来るお月様と六月
*そして観覧車
くるくると目が廻るダンスみたいに
おとぎ話が本当になると
わたしはそんな風に愛をみていたわ

けれど今それは別のお芝居のことのように思える
舞台を下りるときは何もかも忘れ笑って消えるの
後ろ髪引かれたって気にしちゃいけない
自分の何もかもさらけ出す必要なんてないんだから

今わたしは愛を両側から見つめている
与える側やもらう側から、あれやこれやとね
でもそれは愛の幻影だって気がついたの
本当は愛のことなど何もわかっちゃいないんだって

涙と不安そして誇らしい気持ちで
「愛してる」って大声で叫ぶこと
夢、陰謀そしてサーカスの人混み
わたしはそんな風に人生をみていたわ

けれど今幼なじみたちは困った顔をして
頭かぶりを振りながら私が変わってしまったと言う
そう、いろいろあったからね
今日まで生きて来た間には

今わたしは人生を両側から見つめている
勝者の側や敗者の側から、あれやこれやとね
でもそれは人生の幻影だって気がついたの
本当は人生のことなど何もわかっちゃいないんだって


* 訳注:
 "Moons and Junes"は"Time and Tide"などと同様に、英語では語呂合わせ的によく用いられる表現である(前者は脚韻、後者は頭韻を踏んでいて調子や響きがよい──日本語の類似的表現として強いて挙げるとすれば「猫も杓子も」といった調子に近いかも知れない)。"Moons"も"Junes"も巡り巡って来る、繰り返しやって来る「楽しく待ち遠しいもの」というような意味合いで使われている(故に複数形をとる)。"Moons"、"Junes"に続く"Ferris Wheel"(観覧車)、"dizzy dancing"(くるくる回るダンス)も含めてこれらが全て「繰り返し回り来る=堂々巡りする」ものとなっており、相当凝った表現であることに注目されたい。おそらくこのフレーズは、本作品における作者の趣意とするところであり、ネイティブスピーカーにとってはセンスある洒落た響きとして聞こえるのだと思うが、そのニュアンスを日本語に正確に置き換えるのは不可能に近い。
 ちなみに、欧米諸国(特に西欧・北欧)における6月とは"June Bride"という言葉が頻繁に用いられるように、梅雨時と重なってあまりよいイメージがない日本の6月とは全く受け止め方が違っている。彼らにとっての6月とは、一年で一番日が長く、よい気候に恵まれた時節のことであるから、日本でいえば5月の気候が6月にあることを想像してもらえればよいと思う。

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和訳の引用先『さえき奎(けい)』


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