Tax Health Check=税務の健康診断。
■ベトナム個人所得税収7405億円、10年振り減少。
・最近のベトナムNEWS(2023年11月21日付)、「2023年1ー9月、ベトナムの個人所得税7405億円(前年同期比440億円減)10年振り減少」。
・2007年以降、個人所得税収は年々増加し2022年には1兆140億円に達していたが、財務省発表によると「2023年1ー9月収入は目標予算の78%に相当する」とのこと。
■『個人所得税』改正の必要性高まる。
・「ベトナムでは個人所得税改正の必要性が高まっており同改正案は2025年5月国会に提出、同年10月審議、翌年5月国会で承認予定」となる。
・どのような改正案か。「現在の累進課税税率5%~35%を7段階の区切りを5段階に減らす」ことで各段階の所得幅を広げ、高所得者層に対してより高い税率を適用する」カタチだ。
・課税段階の縮小は、「税務当局の課税計算を簡素化、低所得者の負担を軽減、一石二鳥の取組みであり、世界的な流れにも一致している」。
■税務調査対策。
・ベトナムでは課税所得が0~2.5万円であれば個人所得税率は5%となるが、40万円以降は35%税率が適用される。ちなみに日本は所得金額330万円~695万円に対して20%税率が適用される。
・上述を見比べるとベトナムの個人所得税率は非常に高いが、「ベトナムの所得税の収入のうち大半がベトナムに居住する外国人、駐在員等から得ている」とも言われている。
・在ベトナム外資企業に税務調査が入った際、外国人への課税は年々厳しく調査される傾向にある。当然日系企業等も税務当局の厳しいチャレンジに対峙する場面も多く、事前にコンサルに依頼するなど『税務ヘルスチェック』を行い現法の健康診断をレビュー、事前に税務リスクの有無等を把握しておくことが、現法をマネジメントしていくためには必要不可欠だろう。