命を懸けてまで行うゲーム。
■ベトナムのギャンブル市場。
・最近のニュース、「ベトナムのギャンブル市場アジア第4位、ベトナム人のギャンブル費は年間7733億円〜1兆5466億円と試算」。
・『2017年法令06改正案に関するシンポジウム』にて専門家や業界関係者は「現行規制の見直しを求める声を上げた」。
・上述の資産費用の多くが海外に流出しており「法的な枠組みの不備によって市場管理や税収確保に課題がある」、また「規制と管理が強化されれば税収確保や資金流出の防止に繋がる可能性がある」と言われる。
■賭け事の規制/3つの改正案。
・専門家曰く「国内のギャンブル市場は公式・非公式を含めてGDPの3~5%に相当する規模であり、大きな潜在力を持つ」と評価される。一方で「現行法の厳格な規制が産業の発展を妨げている。特に2017年に施行された法令06はギャンブルを文化的・観光的な需要として捉える視点が欠けている」と述べる。
・法令06に基づく競馬、ドッグレース、国際サッカーへの賭け事の規制について3つの改正案/1つ目は「全国規模での事業展開許可(現在20都市での試験的運用に限られている)」、2つ目「モバイルおよびインターネット活用の明確化(投票券の購入や支払いにモバイルアプリやインターネットを利用可能な時代に沿った運用)」、3つ目「国際基準に基づく賭け対象の拡大(FIFAや各大陸連盟の公式試合を賭け対象とする)」等が提案される。
・国会常務委員会が採択した『決議1035』では「2025年までにギャンブル産業における包括的な法制度整備を求める方針が示されている」、また財務省元幹部は「ギャンブル合法化により税収が大幅に増加する可能性を指摘」した。
■ギャンブル好きにしか分からない境地。
・余談、私は長年ベトナムで暮らしておりスポーツの国際試合が行われる度、ベトナム人の多くが賭け事をする姿を垣間見てきた。国際大会になると男性だけでなく、お祭り感覚なのか賭け事の結果を楽しみにしているベトナム人女性もいるのだ。
・掛けに負けて多額の借金を抱えた事が理由で橋の上から川底に向かい投身自殺を図った、というニュースも幾度となく見聞きしてきた。普通に考えれば「命を懸けてまで行うゲームはない」という事は分かるはず、それでもこの様な悲劇が繰り返されるという事は生活、環境や心理的状況等様々な要素が折り重なり、ゲームやギャンブルに手を出す、そんな境地が間違いなく存在する事と察している。
・以前私の『note(自分の命と引換えるレース)』でも「自分の命と引換えに成すべき事があるはずがない」と書き留めた。本報道はギャンブルを管理する事で税収確保するという事だが、賭け事に関連した悲惨な事件が出来る限り発生しない事を願うばかりだ。