北部と南部まるで異なる国のよう。
◾️ベトナムには四季がある。
・ベトナムの面積は33万平方キロメートルで日本の総面積から九州を除いた広さとなり、また南北に細長く伸びる地形の全長は1650km、北部ハノイと南部ホーチミンの直線距離は1,100km程でイメージ的には青森ー福岡間といったところだ。
・首都ハノイは東南アジアといえども四季があり更に北上すれば雪が降る省もある、一方ホーチミンがある南部は乾季と雨季の2シーズンで年間平均気温は28度位と言われ、一年中夏服で平気なのだ。
◾️東南アジアの冬は厳しい。
・ベトナムに暮らし始めた当初、「ベトナムの四季、東南アジアの冬なんて大して寒くないだろう」と甘く見ていた。
・とんでもない、北部の冬は相当冷え込む事を後に知ることになるが、東南アジアでダウンジャケットやストーブを購入する事は「日本男児として情けないし、何か負けた気がする」と謎の強がりが勝り薄着で過ごす我慢の日々が続いた。
・しかしそんな事で体調を崩したら元も子もない、私は寒さに耐えきれず防寒着や暖房器具をあっさり悔しさを噛み締めながら購入した。
◾️北部と南部/人々の気質の違い。
・また、季節、地理、文化、風土等の違いからベトナム人を北部と南部に分けて比較されやすい。例えば、北部は落ち着きがあり、秘密主義、詩などの文化・芸術を好み、また自己主張は強いが内向的な性格、家族や礼儀を重んじる。一方南部は遊び、娯楽、酒を飲む仲間や時間を大切にし、宵越しの金は持たず、活発、寛大、率直等と言われる。
・私は北部や南部でも暮らした経験から、同じベトナムなのに人の性格、気質が大きく異なり、「まるで違う国に暮らしている」そんな錯覚に陥ったものだ。南部の暮らしからハノイに移り住めばホーチミンの陽気な笑顔が恋しくなり、北部からホーチミンに暮らし始めれば情緒溢れるハノイが恋しくなったりしたものだ。
・私の体感、経験を基にしたデータより、ハノイ人がホーチミンに移り住むパターンをよく見聞きする、しかしその逆のホーチミン人がハノイへ移り住むといった話を私は長年住んでいるが一度も聞いた事がない。
・多くの人が住みやすい場所と感じるためにはある程度の規律やマナーは必要だが、それがあまりにもガチガチすぎれば居心地悪く堅苦しい。それはベトナム人だろうが、日本人だろうが、どの国の人々でも同じように感じる事だろう。
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