ベトナムに溢れる中国産。
■『チャイナプラスワン』への意向なし。
・最近のニュース、「ユニクロの親会社・ファーストリテイリング社は製造業務における中国の重要性を強調し、『チャイナプラスワン』への意向なしと明かす」。
・同社会長兼社長の柳井氏は「『日経アジア』のインタビューで、ファーストリテイリングは中国の繊維産業とともに成長してきた」、「中国の工場管理や生産体制の重要性は変わらない」と強調した。
・多くのグローバル企業は「『チャイナプラスワン』戦略を採用し、中国経済の停滞や米中貿易摩擦といったリスクを回避するため、インドやベトナムなどへの投資を拡大している」。
■ユニクロは全世界に397提携縫製工場を持つ。
・しかし同氏は「中国の工場は規模や効率で他国に大きく先行しており、数万人規模の若年労働者が稼働する生産体制は日本国内の工場とは一線を画すものである」、「これを代替する大規模工場を新たに構築、ベトナムの工場を中国の工場に匹敵させるためには大規模に日本人スタッフを派遣しなければならない」と示す。
・同社は2024年9月時点「全世界に397の提携縫製工場を持ち、そのうち211工場が中国、61工場がベトナム、26工場がバングラデシュに所在」、また「生地生産を担う155のパートナー工場のうち75が中国に集中」しており、これまで「中国やベトナムを含む提携工場に『匠(たくみ)』と呼ばれる専門家を派遣し、染色技術や縫製技術の指導を行ってきた」。
■ユニクロのハイエンド商品。
・余談、本記事の最後に同氏は「日本の消費者の品質要求水準が非常に高いことを強調し『日本の大衆文化は世界トップクラス』であり価格を問わず服の品質に厳しい目を向ける文化がある」と述べた。
・確かに日本人である私の目から見てベトナムの実店舗やEC(電子商取引)含めて中国からの輸入商品が多数存在し、そして以前私の『note(真贋を見極める力)』でも書き留めているが、全てに共通する話ではないが『Made in China商品』の品質の高さ、技術の素晴らしさを感じられ更に低価格帯となれば「恐るべし中国」と感じる事も多々あり、上述で同氏が発表する事も私の実体験を基に納得出来る。
・私は同社の技術や経験、販売網を考慮すると今後ユニクロがハイエンドクラスの商品展開を行うことは、十分に可能な戦略のひとつと考えており、実際、ユニクロは之迄に高級ブランドとのコラボレーションを通じて、ハイエンド市場へのアプローチを試みている。強みの要素・大量生産や効率的なサプライチェーンを活かしスケールメリットによるコストを抑えたハイエンド商品の市場投入はもう既に動きだしている、数年後には世界に新しいユニクロの景色が広がっている事と察している。