コマコマアニメーション
【オンライン学習支援校プロジェクト9】
今月のオンライン体験学習のクリエイティブタイムで取り上げているのは、コマコマアニメーションです。このアプリを授業で本格的に使ったのは、去年の(前の学校)の5年生のアニメーション題材「マイキャラが動き出す」でした。この時は教室で、構想から考えて、セット教材もあって、数時間授業時間があって約2週間で作り上げたものです。その時使ってみたコマコマアプリは、とても使いやすく、子どもたちが容易に扱えたことで魅力を感じました。しかも、保存した後写真(カメラロール)へ書き出せる、その後ロイロノート へ取り込めるなど、他のアプリとの連携もできて(最近はこれが重要だと思っています)可能性を感じたものでした。
そして今回のオンラインでも使えないかと、学校の夏休みオンライン授業で試してみました。学校と家をZoomで繋いだ状態で、オンラインでアプリの説明をし、使い方を教え、見本を見せてすぐ作品を作ってもらう方法。素材は家の中にある「もの」で、場所も「家の中」で、テーマは「適当に」。そして3・4年生でもあっという間にできたのです。わずか数秒の動画アニメですけどね。コマ送りで写真が連続して動くだけの超簡単なもの。
それをこのオンラインスクールで、会ったこともない、関心度もわからない子どもたちに、やってみて果たしてできるかな?と思ったのですが、とにかくチャレンジ。計画して毎日、違う学年の子どもに提供してみました。
すると参加した子どもたちは、思った以上にどの学年も作品を提出してくれました。もちろん、上のような状況での図工の授業ですから、ほんの数枚のコマコマアニメだったり、苦労したんだなと感じさせたりするものもありました。でもまずは作品提出までこぎつけた姿を評価したいと思います。送ってくれた作品を見ると、顔は見えないけど、一生懸命作ったんだろう、という気持ちが伝わりました。
だから「みんなよくがんばったね。出してくれてうれしいです」「一人一人の作品に工夫があるって面白いし、楽しい。それに、個性があるから、全てがいい作品だよ」と画面越しに声をかけました。
子どもの中には「作ったんですけど消してしまって・・・」とカードに書いてくれたり「トイレに行ってきます」と丁寧にチャットで伝えてくれたりする子どももいてー。そんな子どもたちにも、それを伝えてくれたことがよかったよ、と返しました。
「できた作品を、みんなの前で見せていい人はいいねマークを押してね」というとほとんどの子どもが押してくれました。全員ではありませんが、Zoom上で発表会みたいなことをしました。その瞬間だけは、初めてクラス的な雰囲気を味わえました。褒めたりコメントするのは二人のTだけですが、「ありがとう」とか「楽しかった」という感想から、彼らにとっていい時間だったんだな、と思います。
このオンラインスクールでは、これまでの教室とは全く違う様相です。「褒めかた」も「褒めること」も違ってきます。自分の教育理念の根底は変わらなくても、目の前の子どもの状況を考えながらそれに合ったものにスタイルを変化させている自分がいます。