ホスト
その昔、ホストについて書いた。
ほとんど夜の街で遊ぶことがないのに!
例のごとく、昔読んだ漫画、
絶望に効く薬に出てきたホストの話。
私は先輩にキャバクラやスナック連れて逝かれたことがありますが、
なぜ初対面の女の子と楽しげにおしゃべりせないかんのじゃ!
あなた私が、山田玲司が好きだとかるろ剣が好きだとかぷよぷよが好きだとか言う話で盛り上がれんのか?
福祉やトラウマややんばるの話で盛り上がれるのか!
そんなわけでホストにも何の興味もなく、このシリーズが打ち切りになりかけていました。
この後書きたい人がたくさんいるので、しっかり埋めていくんです!でも消化試合じゃないよ!
やはり読み込むと、再度読んだら発見があるのです。
ホストという職業
私が感じている感覚を、おそらく作者の山田玲司さんも感じていたと思う。
そこをあえてというのが彼らしいぶんなぐり方だなと思う。
そしてホストという職業、役割を考察。
あの欲望と愛憎の渦巻く大遊技場 カブキチョウ
ホストクラブの客はリッチなマダムでばかりではなく、夜の仕事の女の子たちも来る。
つまりさみしい企業戦士のおっさんを夜の仕事の女性たちが受け止め、そのストレスをホストのお兄さんが受け止める。
欲望の最終処理施設である!
「頭ごなしに否定できないよなー」
この感覚がさすが玲司!
七海龍一
79年、東京生まれの彼はもう40手前ですか。
今現在はホストクラブの社長さんですね。
なんというか、やっぱり私とは人種が違う!
うぇーいできない!なんか悔しい(笑)
野球少年でヤンキーで先輩に筋はしっかり通すから可愛がられていて、
ルックスも良くてモテていた。
なにそれ!?私はは先輩に可愛がられるくらいしか共通点ないよ!
筋通すからじゃないよ!聞き分けが何となくいいからだよ!
ただそこからフラれた経験や体の故障からホストになって、
試してくる女の子殴っちゃったりみたいなやんちゃをして
銀行マンの兄貴に営業の技を叩き込まれて、一年で店のトップになる。
ただ彼は「女を食い物にしてのし上がる」みたいなタイプではなくて、
「お客さんの心配を本気でしてしまう」(無自覚)なようで、
そういった「包み込む」そして「与える」人に、みんな心を寄せてしまうのだろうな。
だからナンバーワンなんだと。
七海龍一から学ぶソーシャルワーク
欲望の最終処理場と表現したように、そこで働く人を甘く見てはいけない。
肩書で人は語れない。
七海龍一という男は、表面的な明るさやさわやかさの奥に
本物のやさしさや、心意気があって、それを惜しみなく与えているのだろう。
本物のというのは、自分の利益にならないことでもという意味でもあるし、
相手のためにということである。
嘘と金にまみれたカブキチョウでそれをやるのは本当に辛いことだと思う。
与える経済の話をインフルエンサーがたくさんしているけれど
それを素でやっているんだよ。
この本はもう14年前、玲司さんは20年以上前からこんな感じ。
ソーシャルワーカーも試されている。
みんな辛い気持ちを話ししに来るし、いかんともしがたい状況を
何とかしてくれとやってくる。
中には嘘ついてでも助けてもらおうとやってくる。
みんな受け止めているよね。
キャパオーバーしてでも受け止めているよ。
受け止める器の多寡は
歩んできた人生に左右されている。
ソーシャルワーカーとしての受容は
どれだけ人と関わってきたか、学びを実践できたかによる。
どんなに学んでも、学んだだけでは意味がない。
結局はどれだけ本気で相手のことを知りたいか。
本気で話をしたいか。聞きたいか。
そういう特別じゃないところに
ソーシャルワークの本質がある。
自分のために相手の話を聞く。そういった境地でソーシャルワークしていれば心身壊さず一生の仕事として全うできる。
そんな気がしてきました。
彼もライフワークとしてホストをやっているようだしね。